环视着完美排列整齐的酒桶,他缓缓点头。虽然为从大陆新订购的酒桶摆放位置颇费了一番脑筋,但最终觉得没有比这里更合适的安置之处了。班吉克斯感到心满意足,用手帕擦拭因劳作而微微沁出汗珠的后颈。
盛夏时节。执务室西晒正烈,唯有被厚重帷幔笼罩的一隅仍保持着如地窖般沁凉的低温。
"真是干劲十足啊"
或许是察觉到工作已近尾声,在外等候的亚双义从帷幔间隙悄然靠近。他将干燥的目光扫过排列成行的橡木桶,随手轻叩近处的一个。今日耗时颇久呢——虽知对方迟早又要重新排列,这般揶揄之意仍从动作里渗出。班吉克斯抱臂沉默,将这份无言的讥诮全盘接受。
"所以早说过让你先回去"
“等这么会儿倒也无妨。我本就不是在虚度光阴,况且早已习惯你这般迟钝。”
话虽如此,亚双义却用带刺的目光斜睨着班吉克斯。那双如饥饿爬虫类般漆黑的眼瞳(他确实饿着——为了与恋人共进晚餐已等候一个多小时)正从班吉克斯敞开的颈项游移至雪白胸膛。因天气炎热而脱去平日检察官制服的他,此刻被这般无礼地打量单薄衣着,不免有些局促。为躲避那意味深长的视线,班吉克斯微微侧身。
“……在看什么”
“不,没什么”
亚双义眯起眼睛露出坏笑,踏着响亮的脚步声在班吉克斯周围绕圈。他皱起眉头感到不祥的预感。情况不妙。那张脸分明写着要报复被晾在一边的怨气。是该保持距离,还是该容忍这点程度的嬉闹?正踌躇间刚抬起脚跟,下一秒亚双义就朝着他的后颈扑咬过来。
「──啊!」
啪嚓——班吉克斯视野里迸出火花。被轻轻咬住的颈根处,电流般的酥麻感直窜腹部。突然浑身脱力,不由自主瘫坐在地。
"呵、怎、怎么了"
"……呜……"
「すまん、痛かったか?」
「……いや。なんでもない。少し驚いただけだ」
心配そうな声をかけられ、慌てて平静を取り繕う。ただの戯れだというのに妙な反応をしてしまった。突如色めきだった肉体に戸惑い、バンジークスは手で首筋を覆い隠した。昨夜の情事が鮮やかに脳裏へと蘇り、ざわつく脈拍を落ち着けようと息を吐く。まだ日も沈みきらないというのに不埒なことを思い出してしまった。恥ずべきことだ。絶対に相手には知られたくない。
バンジークスはもう一度「なんでもない」と呟き、どうにか誤魔化そうと顔をそむけた。いまだ脚に力が入らず、床を擦るように胴体へと引き寄せる。目尻はほんの少し紅潮していた。
「没什么?」
亚双义那时因担忧而慌乱的眼睛突然亮了起来。他的瞳孔倏然放大,以一种仿佛看到破绽就本能地扑向猎物的姿态压在了班吉克斯身上。他将全身重量都压上去,把对方肩膀按在地板上,再次咬向那截脖颈。
「──啊……嗯……」
尖锐犬齿刺入皮肤的触感让他浑身轻颤着卸了力气。当听到"啾"的吮吸声响起时,甜美的痛感瞬间流窜至四肢百骸。
“嗯,好咸啊”
“……呜、阿索吉……”
身体刚一动弹,两条手臂就滑溜溜地缠了上来。手指沿着腹肌向上游走,隔着衬衫抓住了那柔韧的胸肌。五根手指陷入肌肉的酥痒感让身体猛地一颤。
“嗯……”
不由自主从喉间溢出的声音裹挟着潮湿的热意。听起来并不像在抗拒,模糊的危机感逐渐涌现。班吉克斯强打精神抬起头,望向眼前耸立的墙壁。这个被橡木桶与酒瓶环绕的私人角落,莫说是事务官,就连直属部下亚双义也鲜少涉足。但这里终究仍是执务室,绝非行淫秽之事的场所。他本该命令对方离开,本该厉声喝止。
「──唔、……」
可当滑腻的舌头游走过颈侧时,话语便黏稠地溶解在脑海深处。那仿佛在寻找下一处啃咬位置的舌苔蠕动,令撑在地面的手掌猛然战栗。理应拒绝的身体却动弹不得。近似下贱期待的、纯粹想要服从的冲动侵蚀着神经,连指尖都无法挪动分毫。
当亚双义窥探着这边反应将手指探入衬衫内侧时,班吉克斯也只是倒抽了一口气。亚双义惊讶地眨了眨眼,随即从鼻腔里发出愉悦的轻笑。
「バンジークス検事、ここでは駄目だと言わなくていいのですか」
興奮でうわずった吐息が鼓膜をくすぐる。耳たぶに軽く歯を立てられると、ぞわりと肌が粟立った。生ぬるい舌が耳殻を這い、ねっとりと穴の浅いところを嬲っていく。
「ふっ……ぅ……」
「ここは神聖な執務室でしょう。いいんですか?」
白い手袋をつけたままの手が円を描くように胸を揉んだ。弄ぶような手つきをまったく拒めずにいながらも、バンジークスは険しい顔を作ってみせる。いかにも虚勢だと自覚していた。
「貴公も頭があるなら……っ、それぐらい、自分で考えられるだろう……」
「わかりません。オレは居候の身なので」
亜双義の手が慎重に性感を高めようと、バンジークスのやわらかな胸をじっくりほぐしていく。手の平全体で搾るように揉まれ、無意識に腰が震えた。ふいに指先が胸の突起をかすめ、焦らすように離れていく。
「……ッ、あ……」
反射的に媚びた声を上げてしまい、バンジークスは頬が赤らむのがわかった。幸い亜双義は求められるまま黙って胸の先端へと指を伸ばした。乳輪を優しく擦られると、それだけで快楽を知る体は悦んで跳ねる。人差し指と親指でまだ柔らかい乳首を捏ねられ、んっ、とかすかな嬌声がもれた。とっさにバンジークスは固く唇を引き結ぶ。亜双義の手つきは丁寧だったが、革手袋の生ぬるくべたついた感触は別人のようで少し怖かった。この状況で、手袋を外してほしいとはとても言えないのだが。
「どうしますか? オレは、他人にバレなければ構わないと思います」
「……っ」
「貴公は気付いてないかもしれませんが、検事局の人間はもうほとんど帰ってしまっているので」
低い、蠱惑的なささやき声は寝台でのみ聞くはずのものだ。弱りきったバンジークスが何も言えずにいると、ごり、と硬くなり始めた性器が尻を押し上げた。直接的な欲望を向けられ、バンジークスの肩が跳ねる。起き上がろうと身を捩ると、亜双義はすかさず首筋に強く噛みついてきた。
「──ぁ、あ……ッ!」
「オレの国だったら、もうとっくに日が沈んでいる時刻です」
捕食されるような痛みと酩酊感に、バンジークスの白い喉が反る。この国は暗くなるのが遅いんですね、と亜双義は冷静な口ぶりでささやき、厚い布地越しに性器を擦りつけた。ずりずりと尻の間を何度を揺さぶり、開放する許可を強引に引きずり出そうとしている。わずかな刺激が気持ちいいのか、亜双義の唇からも艶めいた吐息がもれた。
「──っ、は……」
「ん……ッ、……」
本当に、私達はここでしてしまうのかもしれない。バンジークスのシャツは肩からずり下がり、剥き出しの肌にちゅっ、ちゅっと何度も口づけが落ちた。執拗に捏ねられた乳首はすっかり芯を持ち硬くなっている。くにくにと先端を摘まれ、擦られ、行き場のない熱が溢れんばかりにこもっていく。ふ、あ、と甘い声がこぼれるのを止められなくなってきて、次第にチカチカと視界が明滅し始めた。
「あ……っ ……?」
そのときバンジークスは体の奥から何かがせり上がってくるのを感じた。射精への欲求とはまた違う、切ないような感覚がじくじくと体全体を巡っている。未知の感覚の正体はわからない。が、おそらく良くないものだ。
「ア、アソーギ……まて……っ、なにか、へ、変だ……」
「変?」
「わからないが……、んッ、なにかおかしい……変、だ……」
「……」
「ふ、うっ…、ア、……ッアソーギ、!」
慌てて制止をかけるが、亜双義は何故か黙り込んでしまった。彼は何も聞こえないかのように熱くなった乳首を苛み続けている。バンジークスが震える舌で懸命に異変を訴えても止めてくれない。たまらず逃げようと床を這ったが、巻き付いた体は固く離れなかった。
「ひ……っ!?」
先端を強めに弾かれ、びくんと体が痙攣する。限界まで高まった体がどこかへ上り詰めようとしている。なにかがおかしい。これはよくない。もう、本当に、あと少しで。
亜双義は体を強引にひねると、張りつめた乳首に吸い付いた。
「まて、本当に…ッ、や、やだ、やめ────あ、あぁッ!」
ちゅくちゅくと音を立てて吸われ、バンジークスの上体がのけぞって大きく跳ねる。強烈な快感の奔流に飲み込まれ、視界が白んだ。腰ががくがくと震え、息ができなくなる。
「は、あ……っ、……ッ……」
やっと亜双義の唇が胸から離れていき、バンジークスは肺の中の空気を大きく吐きだした。全身の気だるさと共に股の間がべとりと濡れていく嫌な感覚がある。とっさに我に返り、のしかかっている亜双義を勢いよく突き飛ばした。
「ははっ、本当に胸だけで」
ラックに並んでいた瓶を引っ掴んで放り投げる。ガラスが割れる音が響き渡り、亜双義は口を噤んだ。
バンジークスは脱力した体を横たえ、腕で顔を覆った。混乱と屈辱に鼻の奥がツンと痛む。だから嫌だと言ったのに止めてくれなかった。ご婦人のように、男が本来なら快楽を感じない箇所で、あろうことか上り詰めて精まで吐き出してしまった。
「待てと言ったのに……どうして……」
「いいようにされる貴方が面白くて、つい」
二本目の瓶を掴んだものの、叩きつけることすら嫌になって手から滑り落ちていく。瓶は割れずに床を転がり、亜双義の足元で止まった。さすがに亜双義もバツが悪そうな顔をして、瓶を脇に立たせながら「……すみません」と言った。
汚れた股が冷えていく情けない罪悪感に、バンジークスの目から一粒涙がこぼれ落ちた。たしかにろくに抵抗をしなかったけれど、それはこんな、粗相をしたかったからではない。執務室で、自分も相手も服を脱いでおらず、直接的な触れ合いもなく、それにキスさえしていないというのに、ただ胸だけで達してしまったという事実はバンジークスにとってひどく堪えた。好色ではしたない己の肉体が受け入れがたい。情けなくて後ろめたくて、立ち直れなくなりそうだ。
貴公ももっと何か言うことがあるのではないかと、バンジークスは涙に濡れた瞳で亜双義を睨んだ。すると亜双義の肩がぴくりと震える。彼は衝動的に一瞬腰を浮かせ、しかしすぐに何かに耐えるように元の位置に戻した。深呼吸して瞼を閉ざし、正しい跪座の姿勢をとった。
「バロック・バンジークス。恥を忍んで頼むが」
「……なんだ」
「続きがしたい」
「本当に恥だな……」
亜双義は顔を赤くしてうつむいた。
バンジークスはまだ落ち込んでいるというのに、今それを言うのは配慮に欠けていると言わざるを得ない。しかしながら、彼の要求はそこまで不当ではないともバンジークスは思っていた。中途半端に煽られ、解放されなかった熱が今も彼の内で渦巻いているのだろう。先程まで押し付けられていた性器の獰猛な硬さはまだ肌に残っていた。
バンジークスは指で涙を拭った。選択権はこちらにある。今日はもう駄目だと言えば、彼もこれ以上無理強いはしないだろう。調子に乗って意地悪い言動をするときもあるが、根は誠実な男だ。聞き分け良くうなずいて、時間を置くなりどこかで慰めるなり、一人で処理するのだろう。
そんな寂しいことを、彼にさせたくなかった。バンジークスは意を決して静かに亜双義を手招いた。カカトを喰らう覚悟をしたしかめっ面が膝で這い進んでくる。その固く閉ざされた唇の端に、そっと触れるだけのキスをした。
「ッ!」
驚愕に染まった顔に向け、瞼を伏せてうなずいて見せる。すると亜双義はバンジークスの頭を両手でわし掴み、乱暴に引き剥がし、「鍵をかけてくるッ」と叫んで一直線に幕の向こうへ飛んでいった。
亜双義が閉ざし忘れた幕の間から、消えかかった淡い晩照が入り込んでくる。つい、うなずいてしまった。少し前までならばこんなこと絶対に許さなかったはずだ。勤務時間外であろうと、神聖なる執務室で事に及ぶなどありえなかったはずだ。
彼と肌を重ねるようになってから、知るはずのなかったことを知ってずいぶん堕落してしまったように思う。そして今からまた一つ、誘われるままに堕落しようとしている。自分がこんなにもはしたない人間だとは知らなかった。
バンジークスは冷たい大理石の床に頭を預け、じっと亜双義が戻ってくるのを待っていた。無邪気に高鳴る心臓だけがうるさかった。
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非常感谢您这样收集整理。 能一次性读到如此优美的文字,我感到无比幸福。真的非常感谢。 第三页的情节展开与情感描写,以及觉醒于未知快感的班吉克斯实在精彩,