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配達員凛×人妻女体化世一 配送员凛×人妻化世一
⚠️ATTENTION ⚠️注意
・潔の女体化 ・洁的女性化
・潔がモブと結婚している ・洁与路人角色已婚
・潔がサッカーをしていないどころか専業主婦になってケーキだのクッキーだの焼いていて旦那の帰りを待っている
・洁不仅没在踢足球,反而成了全职主妇整天烤蛋糕饼干等丈夫回家
・人妻の潔が凛と不倫する ・人妻身份的洁与凛发生不伦之恋
・ありがち展開のオンパレード ・老套桥段层出不穷
・年齢操作もある ・还包含年龄操作设定
・話の結末としては凛が旦那から潔を寝取って完結にしたいと思っていますが、この話の中では中途半端な感じで終わっています
・故事的结局原本想让凛从丈夫那里夺走洁并完结,但在这个故事中是以半途而废的感觉收尾的
上記の設定が苦手な方は読まれない方が良いと思います。
对上述设定感到不适的读者建议不要阅读。
倫理観はゼロです。 伦理观为零。
R18表記ですが、描写があるのは前戯のみです。 虽然标注了 R18,但只有前戏部分有描写。
書いてたら思ったより長くなってしまったのでシリーズにして分けました。
写着写着发现比预想的要长,所以就分成了系列。
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「ふんふーん」 「哼哼~」
俺は鼻歌を歌いながらボウルの中のクリームチーズを混ぜた。いま作っているのはバスクチーズケーキである。それも抹茶味。旦那の好物だ。チーズケーキは混ぜて焼くだけだから案外簡単なのに、なんだか手が込んでそうに見える。俺がチーズケーキを焼いたら旦那はとても嬉しそうだから俺はよくチーズケーキを焼く。まあ本当は作るより買った方が安いんだけど。手間もかからないし。
我哼着小曲搅拌碗里的奶油奶酪。现在正在做的是巴斯克芝士蛋糕,还是抹茶味的。这是老公的最爱。芝士蛋糕只要搅拌好放进烤箱就行,意外地简单,但看起来却挺费工夫的。每次我烤芝士蛋糕老公都特别开心,所以我经常做。其实买现成的更便宜,还省事。
クッキングシートを敷いた型にボウルの中身を全て流し込み、型をトントンと小さく揺らして空気を抜く。オーブンに突っ込んでボウルやら泡立て器を洗っているところでマンションのオートロックのチャイムが鳴った。
把碗里的面糊倒进铺好烘焙纸的模具里,轻轻敲打模具排出气泡。刚把模具塞进烤箱正在洗打蛋器时,公寓门禁对讲机突然响了。
「はいはーい」 "来啦来啦"
インターホンを覗き込むと、青い制服と帽子が映る。あ、宅配の人だ。俺はオートロックの解除ボタンを押して「開けましたー」と言った。
往监控屏一看,映出蓝色制服和帽子。啊,是快递员。我按下门禁解锁按钮喊道:"开好啦~"
宅配。なんだろう。旦那がまたネットで何か買ったかな。アイツ、俺には生活費は最低限しかくれないのにネットでしょっちゅうバカスカ何か買ってるんだよなぁ。モヤっと心に浮かんだ不満を俺はオーブンの中で焼けているチーズケーキを覗き込んで振り払った。
快递。会是什么呢。难道是老公又在网上买了什么东西。那家伙明明只给我最低限度的生活费,自己却在网上不停地乱买东西。我一边窥视着烤箱里正在烘烤的芝士蛋糕,一边甩开心中浮现的郁闷不满。
いけない、いけない。アイツは仕事をいつも頑張ってるんだ。そりゃあ給料は良いとは言えないけど、立派なマンションを買ってくれたし、子供もいないのに「よっちゃんには苦労してほしくないから」って専業主婦をさせてくれるし。でも俺、本当は専業主婦じゃなくて外で働きたいんだけどな。ずーっと家の中に閉じ込められて毎日つまんなくて死にそう……。押さえ込んでいた不満が再びブワッと溢れそうになったところで部屋の前のチャイムが鳴った。
不行不行。那家伙工作一直很努力。虽说工资算不上多高,但给我们买了高级公寓,明明没有孩子还说"不想让阿良好辛苦",让我当全职主妇。但其实我并不想当家庭主妇,更想出去工作啊......整天被关在家里无聊得要死......正当压抑的不满情绪又要喷涌而出时,门铃响了。
ピンポン。 叮咚。
「はーい!いま行きます!」 "来啦!马上开门!"
いけない、いけない。 不行,这样不行。
いまの生活をつまんなくて死にそうだなんて、贅沢過ぎる。旦那は毎日お仕事で疲れて「帰ったらよっちゃんがいてくれると思うだけで頑張れるよ」って言ってくれるんだし。「よっちゃんはモテるから……。外で働いたりなんか絶対にさせたくないんだ。わかってくれるよね?」なんて入籍後に後出しで言われた時は正直騙されたなんて思っちゃったけど。
觉得现在的生活无聊到想死,这种想法实在太奢侈了。丈夫每天工作那么累,还总对我说"只要想到回家能见到小好,我就有动力继续努力"。甚至在登记结婚后才补充说"小好这么受欢迎......我绝对不想让你出去工作。你能理解吧?"说实话当时有种被骗的感觉。
俺はパタパタとスリッパを鳴らして玄関へと向かった。
我啪嗒啪嗒地趿着拖鞋走向玄关。
二重に掛けられた鍵を回して玄関ドアを開く。「お待たせしました」と言いながら顔を上げた俺は、口をぽかんと開いた。
转动双重门锁打开玄关大门。当我说着"让您久等了"抬起头时,不由得张大了嘴巴。
玄関前に立っていた配達の人は、身長190センチはありそうな長身の男だった。がっしりとした身体の上に小さな顔が乗っかっている。
站在门口的是个身高约 190 公分的送货员。魁梧的身躯上顶着张小小的脸。
「……」
男は無言で手の中にある荷物を差し出した。小さな段ボールだ。案の定宛名は旦那の名前。俺は配達の人に見惚れていた目を無理やり剥がし「あ、ハンコ……」と慌てて玄関の棚の上にある印鑑に手を伸ばした。
男人沉默地递出手中的小纸箱。收件人果然是丈夫的名字。我慌忙把黏在送货员身上的视线扯开,「啊,印章...」手忙脚乱地去够玄关柜上的印章盒。
「わぁ!」 「哇!」
慌てたせいで、俺は玄関の中にあった旦那の靴を踏んづけてバランスを崩してしまった。アイツ、使わない靴は棚に戻せっていつも言ってるのに!自分の身体が倒れそうになるのがスローモーションで分かった。
慌乱中,我踩到了玄关里丈夫的鞋子失去平衡。那家伙明明总说不用穿的鞋子要放回鞋柜!我能感觉到自己的身体正以慢动作向前倾倒。
「……っぶね」 "......好软"
背中が壁にぶつかりそうになる直前。俺の背中に壁ではない別のものが触れた。目の前には青い制服。俺の背中にまわる腕。鼻をくすぐる汗の匂い。
就在后背即将撞上墙壁的瞬间。有样不同于墙壁的东西贴上了我的背脊。眼前是蓝色的制服。环住我后背的手臂。刺激鼻腔的汗液气息。
俺は配達員さんに抱き締められていた。「……っぶね」と配達員さんが呟いた低い声が吐息と一緒に耳に掛かる。
我被快递员紧紧搂在怀里。"......好软"快递员低喃的沙哑嗓音混着吐息拂过耳畔。
「……大丈夫ですか」 “……您没事吧?”
二言目を掛けられて俺は配達員さんの腕の中で顔を上げた。この人、やけに良い声だな。なんて思ったけどそれよりも。
听到第二句话时,我在快递员怀里抬起了脸。这人声音意外地好听——虽然此刻更让我在意的是。
「だ、大丈夫です!」 “没、没事!”
俺は配達員さんの顔を見上げて赤面した。カッコいい。最初に見た時も思ったけど、この配達員さんやけに顔が良い。背も高いし、声も良いし、顔も良いってどういうことだよ。
我仰望着快递员的脸庞涨红了脸。好帅。初次见面时就这么觉得了,这位快递员先生相貌实在出众。个子又高,声音又好听,还长得这么帅,这合理吗。
配達員さんは俺を抱き締めたまま言った。 快递员紧紧抱着我说道。
「ちょっとまだ動くな。荷物置かせろ」 "先别乱动。让我把包裹放下"
配達員さんはそう呟くと、俺を抱き締めたまま玄関の棚の上に片手で持っていた段ボールをそっと載せた。あ、荷物落としたらダメだもんな。その後、空いた片手を壁につく。多分、配達員さんも咄嗟に俺を抱き留めてくれたからバランスが危ういのだろう。
快递员这么低语着,一边继续抱着我,一边用单手将拿着的纸箱轻轻放在玄关的柜子上。啊,要是把包裹摔了就糟了。随后,他把空出来的那只手撑在墙上。大概是因为刚才突然抱住我保持平衡,现在姿势也不太稳当吧。
「……足元。大丈夫か?」 "......脚下。没问题吧?"
そう言われて俺は足元を見た。散らばる靴。全部旦那の。こんな状況だけど、玄関が散らかっててとても恥ずかしい。旦那は全く自分の物を片付けないのだ。「それは専業主婦のよっちゃんの仕事だろ」とかなんとか言って。
听她这么一说,我低头看向脚边。散落一地的鞋子。全都是丈夫的。虽然眼下情况特殊,但玄关这么乱实在让人难为情。丈夫从来不会收拾自己的东西,总说什么"这不就是家庭主妇阿好的分内事嘛"之类的话。
「す、すみません。足の踏み場がなくて。俺は大丈夫です!」
"对、对不起!连下脚的地方都没有...我没关系的!"
俺は倒れ掛けた体勢をようやく整えた。というかこの配達員さん、やけに体幹が良い。片手に荷物を持って、片手で俺を支えて、足元は靴がたくさん散らばっててそれを踏むわけにもいかない、っていう状況でもがっしりと俺を支えてくれていた腕は一切ブレていなかった。
我好不容易稳住摇摇欲坠的身体。话说这位快递员核心力量真强,单手提着货物,另一只手扶着我,满地散落的鞋子根本无处下脚,即便如此他支撑我的手臂依然纹丝不动。
「……なら良かった」 "……那就好"
そう言われて唐突に胸キュンした。この人、言い方はぶっきらぼうだし、めちゃくちゃタメ口だけど優しい。と、俺はいまの自分の状況に気が付いた。
听到这句话,胸口突然怦然心动。这个人虽然说话直来直去,用语也超级随便,但很温柔。想到这里,我才意识到自己现在的处境。
配達員さんは片手で俺を抱き締め、片手は壁についている。なんだか少女漫画で言うところの「壁ドン」みたい。なんて意識した瞬間、俺は身体が熱くなるのが分かった。
快递员用一只手搂着我,另一只手撑在墙上。简直就像少女漫画里所谓的"壁咚"。意识到这点的瞬间,我感觉全身都热了起来。
「……なんだよ」 "……搞什么啊"
何も言わない俺を訝しんだのか配達員さんが顔を覗き込んでくる。俺は赤面した。こんな風に旦那の以外の男の人と触れ合うのって久しぶり、というか初めてかもしれない。だって俺は旦那以外の人と付き合ったことないし。しかもこんなイケメン。
快递员疑惑地打量着沉默不语的我,探头望向我的脸。我顿时涨红了脸。像这样和丈夫以外的男性接触,已经很久没有过了——或者说可能是第一次。毕竟我除了丈夫之外没和其他人交往过。更何况是这么帅的男人。
「ご、ごめんなさい。俺、いま変で……」 "对、对不起。我现在有点奇怪......"
「は?どっか打ったか?」 "哈?撞到哪儿了吗?"
「ち、違う。あの、配達員さんカッコいいから」 "不、不是。那个...因为快递员先生太帅了"
俺は何を言ってるんだ、と思った。初対面の配達員さんにセクハラだろ。そう思ったのに配達員さんは少しだけ驚いた顔をした後に「ふん」と鼻を鳴らした。
我在说什么啊,我心想。这不就是在性骚扰初次见面的快递员吗。虽然这么想着,快递员却只是略显惊讶地哼了一声。
「……不用心過ぎんだろ」 "......你也太没戒心了吧"
「すみません」 "对不起"
不用心過ぎる、は旦那にもよく言われてることだ。曰く「よっちゃんは隙が多い」らしい。隙ってなんだよ、って思う。俺は別に普通の会話をしてるだけのつもりなのに「よっちゃんはすぐ人を誑かす」とかなんとか言われるし。
"太没戒心"——这话老公也经常对我说。说什么"小悠你破绽太多了"。破绽到底是什么啊,我明明只是在普通地聊天而已,却总被说"小悠你动不动就把人迷得团团转"之类的话。
「……謝んなくて良い」 “……不用道谢”
配達員さんはそう言うと俺の身体からそっと腕を外した。俺を包んでいた体温が離れていく。
快递员这么说着,轻轻从我身上抽回了手臂。包裹着我的体温渐渐远去。
「サイン」 「签名」
配達員さんはそう言って棚に置かれていた荷物を再び手に取り差し出した。俺は片手に握りしめたままの印鑑をポチッと押すとそれを受け取った。
快递员这么说着,再次拿起放在架子上的包裹递了过来。我用一直攥在手里的印章啪地盖了个章,然后接过了包裹。
「あ、あの。ありがとうございました。荷物も。……転けないように支えてくれたのも」
"啊,那个...谢谢您。还有包裹也是...还有您扶着它防止倒下..."
思い出して慌ててお礼を言うと、配達員さんは俺の顔をじっと見た後に小さくこくんと頷いた。その仕草がやけに子供っぽく見えて、意外とこの人若いのかも?と思った。
我慌忙回忆着道谢时,快递员定定地看了我的脸,随后轻轻点了点头。那个动作看起来特别孩子气,让我不禁想:说不定这人其实挺年轻的?
「……じゃあ」 "......那我走了"
そう言うと配達員さんは玄関を出て行ってしまった。俺がぼうっとしているうちに、俺の目の前で玄関扉はパタンと閉まった。
说完这句话,快递员就离开了玄关。在我发愣的间隙,眼前的门扉"啪嗒"一声关上了。
翌日。俺は掃除機を掛けながら昨日の出来事を思い返していた。配達員さんの顔。抱き締められた時、俺の身体はすっぽりと包まれていた。俺だって女性にしては背が高いのに。それよりも配達員さんの方が背が高くて、身体もがっしりしていて、汗の匂いも嫌じゃなかった。もっと嗅いでみたいなんて気持ち悪いことを思ってしまったくらい――。そこまで考えて俺は掃除機のスイッチを切った。ヤバい。どうも昨日から頭が変だ。初対面の配達員さんにどうしてもセクハラじみたことを考えてしまう。よくない、よくない。やっぱ毎日部屋の中に閉じ込められて異性どころか同性の友達ともほとんど会えなくて欲求不満が溜まってるんだ。そろそろまた旦那に「外で働きたい」って訴えてみようか。前回、その話をした時は「俺だけじゃ満足出来なくて他の男も漁るつもりか!」なんてよく分からない暴言を吐かれ、その場にあったティシュだのリモコンだのを投げつけられて大喧嘩になっちゃったけど。
第二天。我一边推着吸尘器,一边回想着昨天的事。快递员的脸。被他抱住时,我的身体完全被包裹住了。明明以女性标准来说我的个子算高的。但那位快递员更高大,体格也更结实,连汗味都不让人讨厌。我甚至产生了"想多闻闻"这种恶心的念头——想到这里,我关掉了吸尘器开关。糟糕。从昨天开始脑子就不对劲。居然对初次见面的快递员产生性骚扰般的妄想。不行不行。果然是因为整天关在家里,别说异性了,连同性朋友都见不着,积压了太多欲求不满吧。要不趁机和丈夫提"想出去工作"的事?上次提起这个话题时,他莫名其妙暴怒说"是不是我一个人满足不了你,还想勾搭其他男人!",把纸巾盒和遥控器砸过来大吵了一架。
ピンポーン。 叮咚。
その瞬間、部屋に響いた音に俺は身体をびくっとさせた。もしや――と思いつつインターホンを確認しに行くと、そこには昨日と同じ青い制服を着た人が立っていた。
这个瞬间,屋内响起的门铃声让我浑身一颤。怀着"难道是..."的期待去查看对讲机,屏幕上果然站着和昨天一样穿着蓝色制服的身影。
「あ、開けます……っ」 “啊、门开了……”
俺はオートロック解除ボタンを押した後、慌てて洗面所に駆け込んだ。鏡を覗き込んで顔に何か変なものがついていないか確認する。いつかまた会えたら良いと思ってたけど、昨日の今日でまた会えるなんて。手櫛で髪を整えた後に、何となく横の髪を耳に掛けてみた。この前、美容室に行った時に「耳に掛けてみても可愛いですよ」って言われたんだ。可愛いなんて言われたの久しぶり過ぎて、同性の美容師さんのそんな何気ない言葉にもちょっとときめいたっけ。
我按下自动门锁解除按钮后,慌慌张张冲进洗手间。对着镜子检查脸上有没有沾到什么奇怪的东西。虽然想着哪天能再见面就好了,但没想到昨天刚见过今天又能见到。用梳子整理完头发后,鬼使神差地把侧发别到了耳后。上次去美容院时,造型师说过“试着别到耳后会很可爱哦”。已经太久没人夸我可爱了,连同性美容师随口的一句话都让我心跳加速。
ピンポンと次は玄関のチャイムが鳴って俺は洗面所を飛び出した。最後にもう一度玄関の姿見で顔を確認して玄関扉を開ける。
叮咚——这次是门铃响了,我飞奔出洗手间。最后又对着玄关的穿衣镜确认了一遍仪容,这才打开大门。
「……お待たせしました」 “……让您久等了”
目の前にいたのは昨日と同じ配達員さん。見上げるほど背が高い。
站在我面前的还是昨天那位快递员。个子高得需要仰视。
配達員さんは無愛想に「サイン」とだけ荷物を差し出す。俺は昨日よりも落ち着いて印鑑に手を伸ばしてそれを押した。良かった。昨日みたいな失態はしなかった。だけどこれでバイバイか……と思っていながら配達員さんの持っている段ボールに手を伸ばす。
快递员面无表情地递来包裹,只说了句"签收"。我比昨天镇定多了,伸手拿过印章盖了上去。太好了,没再像昨天那样出洋相。正当我以为这就完事了准备道别时,却伸手去接快递员抱着的纸箱。
「……ん?」 "……嗯?"
配達員さんはなかなか俺に荷物を渡してくれない。なんだろう?と思いながら首を傾げて配達員さんの顔を見ると、配達員さんは無表情のまま言った。
快递员迟迟不肯把包裹交给我。正纳闷着歪头看向他的脸,只见他依旧面无表情地开口道。
「……今日のやつは重いから中まで運ぶ」 "……今天的货比较重,得搬进去"
「え?良いんですか」 "诶?可以吗?"
「また昨日みたいになったら危ねぇ」 "要是又像昨天那样就危险了"
そう言われて恥ずかしくなる。やっぱ配達員さんも覚えてるよな、俺のこと。昨日の今日だもんな。俺はあわあわとサンダルを脱いで玄関の奥に引っ込む。
被这么一说顿时感到难为情。果然送货员也记得我呢,毕竟才隔了一天。我慌慌张张地脱下凉鞋,缩进了玄关深处。
「じゃあここら辺に置いてくれれば」 "那就放这附近吧"
「中まで運べんのかよ」 "不能直接搬进去吗"
「そんなに……?」 "有那么重吗......?"
どんだけ重い荷物なんだよ。何を頼んだんだ旦那は。俺はそう思いながら首を捻った。
这到底是有多重的行李啊。老板到底订了什么东西。我边这么想着边歪了歪头。
「じゃあ中まで……?」 "那要送到里面去吗?"
「最初からそう言ってんだろ」 "一开始不就说了要这样"
そう言って配達員さんは手を使わずに靴を脱いだ。部屋の中に入ってくる。俺は慌てて部屋を案内した。
配送员说着不用手就脱掉了鞋子。走进房间里来。我慌忙给他带路。
「えーっと、じゃあ旦那の部屋まで運んてもらおうかな」
"呃...那就麻烦你搬到丈夫的房间去吧"
「どこだ」 "在哪里"
「こっちです!」 "这边!"
俺はスリッパをパタパタと鳴らしながら部屋の案内をした。旦那の部屋は玄関を入ってすぐなのでその扉の前に荷物を置いてもらう。旦那の部屋には不用意に入るなと言われているので、中までは入らない。
我趿拉着拖鞋啪嗒啪嗒作响地引导着路线。丈夫的房间就在进门处,所以让快递员把包裹放在那扇门前。丈夫告诫过不要随便进他房间,所以我也不进去。
荷物を置き終わった後、配達員さんが俺の顔を見た。やっぱり凄く綺麗な顔だ。荷物を置いた配達員さんはすぐには部屋を出て行こうとはせずに俺を見つめている。
放完包裹后,快递员盯着我的脸看。果然长得特别漂亮。放完包裹的快递员没有立即离开,而是直勾勾地注视着我。
「……喉乾いてますか?お茶ならありますけど」 "……您口渴吗?我这里有茶。"
俺は思わず聞いていた。配達員さんはお仕事中なのに、そんな引き留めるようなことしちゃダメだろ、と我ながら思ったが、配達員さんは俺の言葉にしっかりと頷いた。
我不由自主地问出了口。明明快递员还在工作中,这样挽留人家可不好——虽然心里这么想着,但对方却认真地点了点头。
掃除の直後で良かった、と思った。まあ、部屋の中は割といつもピカピカだけど。だって俺は昼間それくらいしかすることないし。あとは配信されてるサッカーのアーカイブを観るくらい。
幸好刚打扫完卫生——虽然房间平时就挺干净的。毕竟我白天除了打扫也没别的事可做,顶多再看看足球比赛的重播。
「麦茶でいいですか」 "麦茶可以吗?"
ソファに座ってもらった相手に聞く。配達員さんが頷いたのを見てガラスに氷を入れて麦茶を注ぐ。それを配達員さんに差し出すと、配達員さんは二口でそれを飲み干した。
我请对方在沙发上坐下。看到配送员点头后,我在玻璃杯里放入冰块倒入麦茶。将茶杯递给配送员时,他两口就喝光了。
口、でっか。俺は思った。身体デカい人って口もデカいんだな。ってか、俺、この人の隣に座っても良いのか。
嘴巴,好大。我心想。体格大的人嘴巴也大啊。话说,我真的可以坐在这个人旁边吗。
俺は悩んだ後に1人分くらいの隙間を開けて配達員さんの隣に座った。
犹豫片刻后,我留出一个人的空位坐到了配送员旁边。
「お仕事、お時間大丈夫ですか」 "您工作...时间上没问题吧"
一番気になっていたことを聞く。配達員さんは飲み干したコップをローテーブルの上に置いて言った。
我问出了最在意的事。送货员将喝空的杯子放在矮桌上说道。
「……いま休憩時間だから」 "……现在是休息时间"
「あ、そうなんですね」 "啊,这样啊"
「休憩に入る直前にここに来た」 "刚准备休息就过来了"
「そっか。……あ、じゃあチーズケーキ食べます?」 "这样啊。……啊,那我要吃芝士蛋糕吗?"
俺は思いついて聞いた。配達員さんは目をぱちくりとさせた。
我灵机一动问道。配送员眨了眨眼睛。
「昨日焼いたんです。夜、半分くらい食べて結構美味しかったから。抹茶入ってるんですけど」
"昨天刚烤的。晚上吃掉了一半左右,味道相当不错。里面加了抹茶的。"
「……食べる」 "……要吃"
ぼそっと言う配達員さんがなんだか妙に可愛く見えて俺はご機嫌で立ち上がってキッチンに向かった。冷蔵庫から半分に切られたチーズケーキを取り出す。配達員さんに半分をあげて、残りの半分は今日の旦那のデザートにすることにする。「よっちゃんは食べないの?」って聞かれると思うけど「昼間に我慢出来なくて食べちゃった」って言えば良いだろう。きっと旦那は「先に一人だけ食べるなんてありえねぇだろ!」って怒るだろうけど、まあ良いや。
送货员小声嘟囔的样子莫名显得可爱,我心情愉快地起身走向厨房。从冰箱里取出切好的半块芝士蛋糕。决定把其中一半给送货员,剩下半块留作今天丈夫的餐后甜点。"小好不吃吗?"虽然可能会被这样问,但回答"白天没忍住先吃掉了"应该就行了吧。丈夫肯定会生气地说"居然一个人偷吃太不像话了!",不过算了。
「はい。どうぞ。お口に合えば良いんですけど」 "来,请用。合您口味就好了"
お客様用のケーキのお皿に取り分けてフォークと一緒にテーブルに並べる。配達員さんは半分くらいを一気にフォークで拾い上げるとそれを一口でぱくりと食べた。
我把蛋糕分装到待客用的碟子里,连同叉子一起摆在桌上。送货员用叉子一下子铲起约莫半块蛋糕,啊呜一口吞了下去。
「……美味い」 "……好吃"
配達員さんはリスのように頬を膨らませてもぐもぐと口を動かしながら言った。
快递员像松鼠一样鼓着腮帮子,一边咀嚼一边说道。
「良かった」 "太好了"
「家でこんなの作れんのか。店のやつみたいだ」 "在家也能做出这样的吗?简直像店里卖的一样"
「結構簡単なんですよ。材料混ぜて焼くだけなんで。身体を動かすお仕事されてると糖分欲しくなりません?」
"其实挺简单的。只要把材料混合好烤一烤就行。您从事体力工作的话,不会想吃点甜食吗?"
「なる」 “好的”
「ですよね!良かった!……俺、あんまり今までお菓子とか作ったことないけど、旦那が好きで。『昼間はクッキーとかケーキとか焼いて俺の帰りを待ってて欲しい』とか言うから毎日何かしら作ってるんです」
“是吧!太好了!……我以前其实不太会做点心,但因为我丈夫喜欢。他说‘希望我白天烤些饼干蛋糕什么的等他回家’,所以现在每天都坚持做些小点心”
最初、旦那そんなことを言われた時、俺は絶句したけど。旦那とは元々同じ大学の同級生で。俺はサッカーでプロを目指してたんだけど、そう上手くはいかなかった。プロからも声が掛からず、就職活動もしておらず、途方に暮れた俺にプロポーズしてくれたのがいまの旦那だった。交際ゼロ日でプロポーズしてきたことに本気でビビったけど、自暴自棄になっていた俺は思わずそのプロポーズに頷いてしまった。入籍する前は、明るくて、冗談が好きで、ちょっと強引なところがあるけど友達も多くていい奴、という印象だった旦那だが、蓋を開けて見たらやけに古風な家庭観を持っていた。束縛も激しくて最近だと俺が口ごたえをすると物を投げつけてくるようになってしまっている。
最初听到丈夫这么说时,我简直哑口无言。我们原本是大学同班同学。那时我梦想成为职业足球运动员,可惜没能如愿。既没收到职业球队邀约,又没参加就职活动,在我走投无路时,是现在的丈夫向我求了婚。零交往就直接求婚的操作确实吓到我了,但当时自暴自弃的我鬼使神差点了头。婚前印象里他是个开朗爱开玩笑、虽然有点强势但朋友很多的好人,没想到婚后才发现他骨子里藏着异常传统的家庭观念。控制欲越来越强,最近甚至发展到我顶嘴就会摔东西的地步。
旦那のことを思って一瞬気が塞いだ俺の顔を配達員さんが覗き込む。俺は慌てて口だけで笑みを作った。
见我神情突然黯淡下来,快递员探头打量。我慌忙挤出一个敷衍的笑容。
「ごめんなさい。ボーッとしちゃって」 “对不起,我有点走神了”
「……次はクッキーが良い」 “……下次带曲奇饼来吧”
「え?」 “诶?”
「仕事してると腹減るんだよ」 “工作的时候容易饿”
配達員さんは口の中のものをごくんと飲み込んで俺をじっと見る。俺はその目から目を外せなくなった。
快递员将嘴里的东西咕咚咽下,直直盯着我。我的视线无法从他眼中移开。
これは俺が焼いたクッキーを食べたいということだろうか。
这是想吃我烤的饼干的意思吗。
「クッキー焼いたら食べてくれますか」 "如果我烤了饼干,你会吃吗"
「……だからそう言ってんだろ。チーズケーキ美味かった」
"……所以不是说了会吃吗。芝士蛋糕很好吃"
気が付いたら配達員さんはペロリとチーズケーキを食べ終わっていた。かけらの一つも残っていないピカピカのお皿。それを見て、俺はなんだかとっても嬉しくなってしまった。
回过神来时,配送员已经将芝士蛋糕吃得干干净净。连一点碎屑都没剩下的锃亮盘子。看着这一幕,我不知为何感到特别开心。
そんなやり取りをしたにも関わらず、その日から一週間、配達員さんとは会えなかった。いくら旦那の通販の頻度が頻繁だからと言って、そんなに毎日荷物が届くわけじゃないから仕方ないけど。
尽管有过这样的互动,但从那天起整整一周都没能再见到配送员。虽说丈夫网购的频率很高,但也不可能天天都有包裹送达,这也是没办法的事。
俺はクッキー生地を伸ばしながらため息を吐いた。 我一边擀着饼干面团,一边叹了口气。
旦那は風呂上がりに「よっちゃんまたクッキー焼いてるの?太っちゃうよ。ただでさえ昼間は家でダラダラしてるんだから」なんて笑ってた。それにちょっとムッとしつつ「別に今から食べるんじゃないし、明日のおやつだよ!」と言ったら「またまた〜」なんて半笑いで自室に引っ込んでいったけど。最近、旦那と話しててもちょっとイラッとすることが増えた。寝るのだって別々の部屋だし。俺の個室はないから俺が寝てるのは夫婦の寝室なんだけど、最近旦那は自室のシングルベッドで一人で寝てる。広いベッドで一人で寝るのはなんだか寂しい。
丈夫洗完澡后笑着说:"小优又在烤饼干?会发胖的哦。明明白天在家就已经够懒散了。"我有点不高兴地反驳:"又不是现在要吃,是准备明天的点心啦!"结果他带着似笑非笑的表情说了句"又来了~"就回自己房间了。最近和丈夫说话时,越来越容易感到烦躁。连睡觉都是分房睡。虽然我没有单独的房间,睡的是夫妻共用的主卧,但最近丈夫都是独自睡在自己房间的单人床上。一个人睡在宽敞的双人床上,总觉得特别寂寞。
俺ってきっといま寂しいんだ、と俺は思った。昼間は一人で。唯一の話し相手の旦那とはあまり会話が盛り上がらない。旦那とセックスしたのはいつだったっけ。向こうがヤリたい気分の時に手早く抱かれて向こうがイッて終わり、みたいな感じだから記憶にも残らない。子供欲しいって俺は言ってるんだけど「また今度ね」なんて言われて話し合いもろくに出来ない。
我大概现在很寂寞吧,白天总是一个人。和唯一的说话对象——丈夫也聊不起来。上次做爱是什么时候的事了?每次都是他兴致来了就速战速决,射完就结束,连记忆都留不下。我说想要孩子,他就敷衍说"下次再说",根本没法好好商量。
一週間前の配達員さんの言葉を思い出す。俺の焼いたチーズケーキを美味しいって言ってくれた。お店のやつみたい、だって。
想起一周前快递员说的话。他夸我烤的芝士蛋糕好吃,说像店里卖的一样。
チーズケーキを食べた後、配達員さんは俺の話す取り留めのない話を俺の目を見ながら聞いてくれた。あんまりペラペラ喋る人じゃないけど、俺のことを馬鹿にしたりは決してしない。俺がサッカーが好きって言ったら、配達員さんも「昔、サッカーやってた」って言ってた。あの長身から繰り出されるシュートを想像して俺は身震いをした。結局その後はずっとサッカーの話ばっかりだった。配達員さんは楽しかっただろうか。俺は楽しかったけど。
吃完蛋糕后,快递员一直看着我的眼睛听我东拉西扯。他话不多,但从不嘲笑我。我说喜欢足球,他说"以前踢过"。想象那高个子射门的模样,我不禁浑身发抖。后来我们聊的全是足球。不知道他开不开心,反正我很开心。
「糸師凛だ」 "是糸师凛啊"
最後、玄関でバイバイする時、配達員さんは名前も教えてくれた。
最后在门口道别时,送货员告诉了我他的名字。
「りん?」 "凛?"
「凛」 "凛"
「綺麗な名前……」 "好美的名字……"
そう言うと「お前の名前は?」と聞かれた。 "你叫什么名字?"他这样问道。
いつも荷物は旦那の名前で届くから配達員さんは俺の名前を知らない。俺は言っていた。
因为包裹总是用丈夫的名字投递,快递员并不知道我的本名。我如实相告。
「潔世一」 "洁世一"
旧姓だけど。凛にはこっちを覚えてほしい。俺の意図が分かったのか凛は「潔」と俺の名前を呼んで「またな」と帰って行った。
虽然已是旧姓。但我希望凛能记住这个名字。不知是否看穿了我的心思,凛轻唤着"洁"这个姓氏,说了句"回见"便转身离去。
オートロックのチャイムが鳴った時、俺は飛び上がった。インターホンの前まで走って駆け寄ると、そこには俺がずっと会いたいと思っていた青い制服が映っていた。
自动门铃响起时,我整个人都跳了起来。冲到对讲机前,屏幕上赫然映出那身我朝思暮想的蓝色制服。
「いま開けます!」 "马上开门!"
そう言ってオートロックを解除する。凛だ。久しぶりの。あの日から2,3日置きにクッキーを焼き続けていたおかけで、今日も家にはクッキーのストックがある。丁寧にラッピングまでして。
说着解除了门禁。是凛。时隔多日再见。自从那天起每隔两三天就烤一次饼干,所以今天家里也备着存货。连包装都精心准备好了。
玄関チャイムが鳴ったと同時に扉を開けると、凛は驚いた顔をした。開けるのが早過ぎたからだろう。俺は照れながら「こ、こんにちは」と言った。
在玄关门铃响起的同时拉开房门,凛露出了惊讶的表情。大概是我开得太快了吧。我红着脸结结巴巴地说:"你、你好"。
「……サイン」 “……签收”
凛が段ボールをずいと差し出す。今日の段ボールはあいにく小さめで。これじゃ「中に運んでください」という口実は使えないな、と思いながら伝票に印鑑を押すと凛が言った。
凛突然递出一个纸箱。今天的纸箱偏偏尺寸偏小。正想着“这下没法用‘请搬进去’当借口了”,刚在单据上盖好章就听见凛说道。
「……中まで持って行くか」 “……要帮你搬进去吗”
「え、あ……ありがとう」 “啊、嗯……谢谢”
重くなくても運んでくれるんだ、と俺は嬉しくなった。誰にでもこんなことしてるわけじゃないよな?配達する家一軒一軒にこんなことしてたら毎回とんでもなく時間掛かるだろうし。
就算不重也会帮我送,这让我很开心。应该不是对谁都这样吧?要是给每家送货都这么做的话,每次得花多少时间啊。
リビングの中に凛を招き入れる。小さな段ボールは旦那の部屋の前に置いた。リビングの真ん中で突っ立っている凛に、この前と同じように麦茶を注いだコップを渡した。クッキーの袋はいつ渡そう……と思っていると、一気に麦茶を飲み干した凛が言った。
我把凛请进客厅。小纸箱放在丈夫房门前。给站在客厅中央的凛递上跟前几天一样的冰麦茶杯。正犹豫着什么时候给她饼干袋时,一口气喝完麦茶的凛突然开口。
「……服」 "......衣服"
「え?」 "啊?"
「そんな服装で人前に出るなよ」 "别穿成这样在人前晃悠"
言われた瞬間はよく分からなかった。自分の服装を見下ろす。今日の俺はTシャツにショートパンツというなんてことのない服装で。まだ4月の半ばだけど、今日は特別暑かったから掃除中に着替えたのだ。
听到这句话的瞬间我还没反应过来。低头看了看自己的穿着——今天的我不过是 T 恤配短裤,再普通不过的打扮。虽说才四月中旬,但因为今天特别热,打扫时我就换了这身衣服。
「え、ごめん」 "啊,抱歉"
確かにお洒落とは言い難い服装だけど。そんなにみすぼらしく見えたかな。俺はモジモジとTシャツの裾を引っ張った。
这身确实称不上时髦。但真有这么寒酸吗?我不安地揪了揪 T 恤下摆。
「だからそれやめろ」 “所以别这样了”
凛が怒ったような声を出す。俺は何故怒られたのか分からなくてキョトンと凛の顔を見上げた。凛は顔を顰めてジッと俺を見ていたが、はぁっとため息を出す。
凛用带着怒意的声音说道。我完全不明白为什么会被训斥,一脸茫然地抬头看向凛的脸。凛紧蹙眉头死死盯着我,最后重重叹了口气。
「……人前に出る時はせめてブラジャーはしろよ」 “……至少出门时要穿胸罩啊”
そう言って凛はプイッと顔を背けると、持っていた麦茶のコップをキッチンカウンターの上に置いて、リビングを出て行ってしまった。俺はその後ろ姿をぽかんと見送った。遠くで玄関扉が閉まる音がする。
说完这句话,凛就赌气似的别过脸去,把手中的麦茶杯放在厨房吧台上,径直离开了客厅。我呆呆目送着她的背影远去。远处传来玄关大门关闭的声音。
俺はフラフラと洗面所に向かった。鏡を見て「ぎゃっ」っと声が出てしまう。凛の言う通り、今日の俺はブラジャーをしていなかった。つまりTシャツ一枚で。浮かんでいる小さな突起。
我摇摇晃晃地走向洗手间。看到镜子的瞬间不禁"啊"地叫出声来。果然如凛所说,今天的我没穿胸罩。也就是说只套了件 T 恤。胸前明显凸起两点。
凛はこれを見たんだ。ヤバい。恥ずかしい。俺はずっとスポーツをやっていたせいか痩せ型で胸の脂肪も少なくて、ブラジャーなしで生活することも多かった。流石に外に出る時にはつけるけど。今まで凛と会った過去2回はまだ肌寒かったから分厚めのスエットで対応していた。
凛全都看见了。糟糕。太羞耻了。可能因为长期运动的缘故,我体型偏瘦胸部脂肪少,平时经常不穿胸罩。不过出门时还是会穿的。之前和凛见面的两次因为天气还冷,都穿着厚卫衣所以没暴露。
俺は洗面所の床にしゃがみ込んだ。どうしよう。結局クッキーも渡せなかったし。凛は怒った顔をして挨拶もなしに出て行ってしまったし。セクハラしちゃった。もう会えないかも。そう思うと恥ずかしさと悲しみで俺の目に少しだけ涙が滲んだ。
我瘫坐在洗手间地板上。怎么办。最后连饼干都没能送出去。凛板着脸连招呼都不打就走了。这算性骚扰了吧。可能再也见不到她了。想到这里,羞耻与悲伤让我的眼眶微微湿润起来。
「こ、こんにちは」 "你、你好"
そう思っていたのに、再会は早かった。次の日、チャイムが鳴った玄関を恐る恐る開けると、仏頂面の凛が立っていた。
本以为重逢还要很久,没想到第二天门铃就响了。我战战兢兢地打开玄关大门,只见凛正板着脸站在那里。
今日は昨日の凛のアドバイス通りブラジャーはつけた。Tシャツとショートパンツは変わらずだけど、なるべくヨレヨレじゃないのを選んだつもりだ。凛は無言で俺の服装を見ると言った。
今天按照凛昨天的建议穿了胸罩。虽然还是 T 恤配短裤,但特意选了件没那么皱巴巴的。凛默默打量完我的穿着后开口道。
「……昨日は悪かった」 「……昨天是我不对」
「え?あ、俺もごめん。見苦しいもの見せて」 「诶?啊、我也有错。让你看到那么不堪的样子」
伝票に印鑑を押しながら言う。凛は「別に見苦しいと思ったわけじゃねぇ」と言って玄関の中に入ってきた。
一边在单据上盖章一边说道。凛说着"倒也不是觉得难看"就走进玄关。
あ、入ってくるんだ、と俺は思った。もう凛の中で俺への荷物の配達は部屋の中まで、と決まっているようだった。俺はいつも通り旦那の部屋の前まで連れて行った後にリビングまで案内した。麦茶をコップに注いで我が物顔でソファに座っている凛に渡す。そして俺も凛の隣に座った。
啊,要进来啊,我心想。看来在凛心里,给我送快递已经默认要送到房间里了。我像往常一样把她带到丈夫房门前,然后领到客厅。我倒好麦茶递给正大模大样坐在沙发上的凛。接着我也在她旁边坐下。
「昨日はごめんな。俺、普段あんまり外でないから、全然気付かなかった。その……」
"昨天抱歉啊。我平时不怎么出门,完全没注意到。那个......"
「……別に。あんな格好してたら変な目で見る奴もいるだろうから忠告しただけだ。さっきも言ったが、見苦しいと思ったわけじゃねぇ」
"......没事。穿成那样肯定会有人用奇怪眼光看你的,只是提醒一下。刚才也说了,不是觉得难看"
「うん」 “嗯”
凛は優しい。俺が恥をかかないように自分が悪者になる覚悟で教えてくれたんだ。俺は凛の顔を見上げた。
凛很温柔。她是为了不让我难堪,宁愿自己当坏人也要告诉我真相。我抬头望向凛的脸。
「あのさ。この前、クッキー食べたいって言ってただろ?ちょうど今日クッキーあるんだよ。食べない?」
“那个...之前你不是说想吃饼干吗?正好今天有饼干哦。要不要吃?”
たまたまです、みたいな言い方をしてるけど、そういうわけじゃない。凛はノータイムで「食べる」と言ったので俺は立ち上がった。キッチンの戸棚の奥に隠すように置いてあった袋を取り出す。ソファに戻り、凛の横に座って、それを差し出した。
虽然说得像是偶然一样,但其实并非如此。凛立刻说了声“要吃”,我便站起身来。从厨房橱柜深处像是藏起来般放着的袋子里取出饼干。回到沙发,坐在凛身旁,把饼干递给了她。
「ちょっと形が不恰好かもだけど」 "可能形状有点不太好看"
俺は言い訳のようにそう言った。クッキーってレシピによって生地が緩かったり、逆に粉っぽかったりして成型や焼く時間に俺は毎回苦戦してしまう。まあいつも同じレシピで作って練習したら良いんだろうけど。つい色んなレシピを試したくなっちゃうんだよな。
我像是找借口般这么说道。做饼干时根据配方不同,面团有时太稀有时又太干,每次在塑形和烘烤时间上我都特别费劲。明明只要坚持用同一个配方多练习就好了,可我就是忍不住想尝试各种不同的配方。
「別に。綺麗だろ」 "没关系。很漂亮啊"
凛はそう言ってひょいと一つをつまんで口に入れた。凛に合わせてちょっと大きめで作ったはずなのに、クッキーは一口で凛の口の中に収まった。
凛这么说着,轻巧地拈起一块放进嘴里。明明特意配合凛的食量做得比平常大些,这块饼干却还是被她一口就含进了嘴里。
「美味い」 "真好吃"
「……良かった」 "......太好了"
凛はきっと美味しいって言ってくれるとは思ってたけど。俺はホッとした。
虽然我早就料到凛一定会说好吃,但还是松了口气。
チーズケーキの時のようにリスみたいに頬袋をぱんぱんにしてクッキーを頬張る凛を見て俺はくすりと笑った。可愛い。自分より身体がデカくて態度もデカい男に「可愛い」なんて思うのも変な話だけど、実際、凛が可愛く見えて仕方がない。
看着凛像吃芝士蛋糕时那样像只松鼠般鼓起腮帮子大嚼饼干的样子,我不禁莞尔。真可爱。明明是个比自己高大、态度也嚣张的男人,却觉得他"可爱"确实很奇怪,但此刻的凛就是可爱得让人移不开眼。
「あ、麦茶のお代わり持ってくるな」 “啊,我去给你倒杯麦茶”
俺はそう言ってグラスを掴んで立ち上がった。キッチンで麦茶を注いでリビングに戻り、凛の前に麦茶を置く。凛の前で前屈みになった時、凛が不自然なほど俺から顔を逸らすのが見えた。
我说着抓起玻璃杯站起身。在厨房倒好麦茶回到客厅,将麦茶放在凛面前。当我俯身靠近凛时,明显看到她不自然地别过脸去。
ん?と前屈みになった体勢のまま動きを止める。なんだろう、見ちゃいけないものを見たみたいな雰囲気だけど、と思って自分の身体を見下ろす。今日の服装はそんなに変じゃなかったはず、ブラもつけたし……と思っていると、前屈みになったせいでTシャツの前が開いているのが目に入った。
嗯?我保持着弯腰的姿势僵在原地。怎么回事,虽然感觉像是看到了不该看的东西——这么想着便低头检查自己的穿着。今天的打扮应该很正常啊,连胸罩都好好穿着……正想着,突然注意到因为前倾姿势导致 T 恤领口大敞着。
俺は慌てて身体を起こした。ヤバい。このTシャツ、襟が開いてて鎖骨まで見えるデザインなんだけど、前屈みになったらブラまで見えちゃうとは気付かなかった。きっと凛はそれが見えたんだ。俺は恥ずかしさを誤魔化すように、音を立てて凛の隣に座った。
我慌忙直起身子。糟了。这件 T 恤本来就是大领口设计会露出锁骨,但没想到俯身时连胸罩都会走光。凛肯定都看见了。为了掩饰羞赧,我故意发出很大动静坐回凛身边。
「お茶、飲んで」 “喝点茶吧”
顔を逸らしていた凛がようやくこちらを向いた。目がばっちり合った瞬間に同時に目を逸らす。
一直别过脸去的凛终于转了过来。当视线完全对上的瞬间,我们又同时移开了目光。
俺はショートパンツの裾を引っ張りながら、このショートパンツのことも気になり始めてきた。動きやすいのがお気に入りでよく履いてるんだけど、旦那以外の男の人の前で履くには、もしかしたらちょっと短過ぎたかもしれない。
我拽着运动短裤的裤脚,开始觉得这条裤子也有点问题。虽然因为行动方便经常穿它,但在丈夫以外的男性面前穿,可能确实有点太短了。
チラリと横を見ると、凛は真っ直ぐに前を見て麦茶を飲んでいる。その姿に少しホッとした。
偷瞄旁边时,发现凛正笔直地目视前方喝着麦茶。看到他这副模样,我稍微松了口气。
でも、凛って紳士だよな。俺は思った。 不过,凛还真是个绅士啊。我这么想着。
多分、凛は俺のブラを見てしまったんだろうけど、すぐに目を逸らしていた。こんなに足が露出しているパンツを履いているのに、凛は足だってあんまり見ないし。
虽然凛可能不小心看到了我的内衣,但他立刻就移开了视线。明明我穿着这么露腿的短裤,他却连腿都不怎么偷看。
――もしかしたら、ただ単に俺に色気を感じてないだけかもしれないけど。
——说不定,只是单纯对我没感觉而已。
そこに思い至ると、俺はムッとした。確かに貧相な胸と脚だけど、俺だって女だし。
想到这里,我不由得有些气恼。虽然胸和腿确实贫瘠,但好歹我也是个女孩子啊。
なんだか俺は、頑なに俺の身体に興味がなさそうな顔をする凛に一泡吹かせたい気持ちになってきた。さりげなくTシャツの前を引っ張って、ちょっとだけ胸元を露出させる。俺に谷間があればそこまで見せちゃうんだけど、あいにく俺はそれを持ち合わせてはいない。そして少しだけ凛のそばに近寄った。
不知怎的,我突然很想捉弄一下对我身体毫无兴趣的凛。我若无其事地拽了拽 T 恤前襟,微微露出胸口。要是有乳沟的话真想露给他看,可惜我并没有。然后我悄悄往凛身边靠近了些。
「ねぇ、凛」 "呐,凛"
名前を呼ばれて凛は素直にこちらを向いた。そして俺の思惑通りに、俺の胸元に目をやる。
听到呼唤的凛老实地转过头来。正如我所料,他的目光落在了我的胸口。
(……見てる) (......他在看)
俺は確信した。凛の目が間違いなく、俺の胸元に釘づけになっていた。
我确信了。凛的目光确实牢牢钉在我的胸口。
「美味しい?クッキー」 "好吃吗?曲奇"
聞くと、凛は俺の顔を見て「……美味い」と言ったけど、すぐにその目はチラリと胸元に戻った。
听到询问,凛看着我的脸回答"......好吃",但视线立刻又悄悄回到了我的胸口。
可愛い。こんなに分かりやすいんだ。 真可爱。居然表现得这么明显。
凛の伏せられた目が胸元だけじゃなくて俺の太ももを見ているのも分かった。なんだ。俺の太ももには興味ないのかと思ったけど、そういうわけじゃなくて、敢えて見ないようにしてくれてたのか。それが分かって、俺は妙にホッとした。
我注意到凛低垂的视线不仅停留在我的胸口,还时不时瞄向我的大腿。怎么回事。原以为他对我的大腿没兴趣,看来并非如此,而是刻意在回避视线。察觉到这点后,我莫名松了口气。
凛が俺の胸や太ももを見ているのが分かったが、俺はそれに気が付かないフリをして世間話を続けた。内容は主に共通の話題であるサッカーのことだけど。話に興奮しているフリをして、凛の身体に太ももをすり寄せてみたり、Tシャツを少しズラしてブラ紐を見せてみたりすると、凛は分かりやすくそこを凝視した。こんなモテそうなイケメンが俺の行動一つにそんな反応を示すのが可愛くて俺は調子に乗っていたのだと思う。さりげなく凛の腕に胸を押し付けた時に、我慢の限界とでも言うように凛が言った。
虽然发现凛在偷看我的胸口和大腿,但我假装没注意到继续闲聊。话题主要是我们都感兴趣的足球。我佯装聊得兴起,时而把大腿贴向凛的身体,时而扯歪 T 恤露出肩带,凛就会明显地盯着看。这种受欢迎的美男子居然对我的每个小动作都有反应,可爱得让我有些得意忘形。当我若无其事把胸口压上凛的手臂时,他像是到达忍耐极限般开口:
「お前……さっきから無防備過ぎんだよ」 "你......从刚才开始也太没防备了"
「え?」 "诶?"
「いつもこんな風にホイホイ男を部屋にあげてんのか?人妻のくせに」
“你平时就这么随便把男人带进房间吗?明明是个有夫之妇。”
凛は吐き捨てるように言った。俺はそのセリフに頭が真っ白になった。
凛不屑地说道。这句话让我大脑一片空白。
「……そんなわけないじゃん。この部屋に、人をあげることなんてないし。……凛だから大丈夫だと思って」
“……怎么可能啊。这房间里根本没有人可以给你。……因为是凛所以我才觉得没关系。”
「……俺だから大丈夫?」 “……因为是我就没关系吗?”
凛は一段と冷たい声を出した。 凛的声音变得更加冰冷。
「何を根拠に言ってんだ?俺の何を知ってる?」 "你凭什么这么说?你了解我什么?"
そう言われて言葉に詰まる。確かにそう言われると。凛のことは名前と職業くらいしか知らない。凛と距離を取ろうとした時、それに気がついたかのように凛が俺の手首を掴んだ。
被这么一问,我顿时语塞。确实如此——我对凛的了解仅限于名字和职业。就在我试图与凛保持距离时,她仿佛察觉到我的意图般突然抓住了我的手腕。
「は、離して」 "放、放开我"
「……力づくて抑え込まれたら抵抗も出来ねぇくせに」
“……明明被强行按住就反抗不了”
焦る俺を嘲笑うかのように凛が言う。そのまま引っ張られて俺は凛の腕の中に抱き込まれてしまった。
凛像是嘲笑焦急的我一般说道。就这样被拽着,我落入了凛的臂弯之中。
凛の両腕が俺の背中に回る。俺は硬直して動けない。怖いから、というのもあるけど、何より俺は旦那以外の男の人からこんなにしっかりと抱き締められたのは初めてだったのだ。
凛的双臂环上我的后背。我僵直着无法动弹。虽然也有害怕的缘故,但更重要的是,这是我第一次被丈夫以外的男性如此紧密地拥抱。
首筋に吐息を感じて身体がぴくんと震えた。凛の唇が俺の首を撫でていた。
感受到颈间的吐息,身体猛地一颤。凛的唇正轻抚着我的脖颈。
「……怖いか」 “……害怕吗”
凛が聞く。凛の手のひらは俺の背中を撫でた後に、ゆっくりと脇の下を通って胸に触れた。服の上からそこの部分を撫でられる。
凛问道。凛的手掌抚过我的后背,随后缓缓穿过腋下触碰到胸前。隔着衣服轻抚那个部位。
「り、凛って結婚してんの?」 “凛、凛你结婚了吗?”
俺は思わず聞いていた。凛が「は?」と言って顔を上げた。
我不由自主地问道。凛“哈?”地一声抬起了脸。
「結婚じゃなくても恋人とか……」 "就算不是结婚对象,恋人什么的也......"
「……いねぇけど。結婚もしてない」 "......没有啦。婚也没结"
「そっか。良かった」 "这样啊。太好了"
自分のことを棚に上げといて、俺は凛には、奥さんも彼女もいないで欲しいとずっと思っていた。次会ったら確認しよう、と何日も前から思っていた。
明明自己也没资格说别人,我却一直暗自希望凛既没有妻子也没有女友。早在好多天前就盘算着下次见面要确认这件事。
「俺、最近、旦那と上手くいってなくて。最近っていうか、もしかしたら最初からかも。……俺、本当は働きたいのにアイツはダメだって言うし、普通の会話をしててもすぐに俺のことを馬鹿にしてくるし、俺がアイツと違う意見を言ったら物を投げてくるし、クッキーだってケーキだって結婚するまで作ったことなんて一回もなかったのに、女なのに作れねぇのおかしいだろ、とか言ってくるし。女性観も家庭観もびっくりするくらい古くて反吐が出そう」
"我最近和老公处得不太好。说最近可能也不太准确,说不定从一开始就这样。......我其实很想出去工作,可那家伙偏不让;平时聊天也动不动就贬低我;只要意见不合就摔东西;明明结婚前连曲奇蛋糕都没做过,现在却说什么'女人连这个都不会太奇怪了'。他那套女性观家庭观陈腐得令人作呕。"
いきなり旦那の悪口を捲し立てる俺に凛はぽかんとしていた。俺は勢いのまま続けた。
突然听我连珠炮似地数落丈夫,凛整个人都呆住了。我趁着一股劲继续倾诉。
「でも、凛は俺のケーキもクッキーも美味しいって言ってくれた。お店のみたいって。……お世辞かもしれないけど、俺はその一言で幸せになれたんだ。最近、何のためにお菓子作ってるのか分かんなくなってたから。最初は間違いなく旦那のために作ってたのに、旦那は褒めてくれないどころか形が悪いだの甘さが足りないだの毎回ケチつけてきて……あの人は、俺が慣れない中で頑張って作ったお菓子を馬鹿にすることで日頃のストレスを発散してたんだと思う。旦那に文句言われるためにわざわざ毎日お菓子作ってたんだよ、俺。バカみたいだろ。……でも、凛のおかげでそんな苦労が報われた気がした。毎日凛の言葉思い出して、その間は旦那に嫌味言われても無敵だった」
"但凛你夸我做的蛋糕和曲奇好吃,说像店里卖的一样。......就算是客套话,这句话也让我特别幸福。最近我都快不知道为什么要做点心了。最开始明明是为了那家伙才学的,可他非但不夸,每次都要挑刺说形状不好看啦甜度不够啦......我算是明白了,他就是靠嘲笑我笨手笨脚做的点心来发泄日常压力。合着我每天起早贪黑做点心就为了挨骂?简直蠢透了。......但凛让我觉得这些辛苦都值得了。只要想起你说过的话,那段时间就算被他冷嘲热讽我也无所畏惧"
凛は抱き締めていた俺の身体を離した。俺の頬をそっと凛の手が撫でる。俺はその手のひらに頬を寄せて微笑んだ。
凛松开了紧抱着我的双臂。她纤细的手指轻轻抚过我的脸颊,我依恋地将脸贴向那温暖的掌心,露出微笑。
「なんか最近ずっと無気力でさ。旦那が『よっちゃんは働いたことないから俺に捨てられたら路頭に迷っちゃうね』って言うから『じゃあ、捨てられないようにしないと』ってずっと思ってた。でも本来の俺ってこんな人間じゃなかったって思い出した」
"最近总觉得特别没干劲呢。老公总说'小优从没工作过,要是被我抛弃肯定会流落街头吧',我就一直想着'那得努力不被抛弃才行'。可我突然记起来,原本的我根本不是这样的人啊......"
「……洗脳されてんな」 "......你被洗脑了"
「部屋の中にずっと閉じ込められて、旦那以外の人と話したのも久しぶりだったから」
"毕竟被长期关在房间里,已经很久没和老公以外的人说过话了"
凛が頬を撫でていた手で俺の髪をすいてくれる。まるでヨシヨシと頭を撫でられてるみたいだった。
凛用刚才抚摸脸颊的手梳理着我的头发。简直就像被温柔地抚摸着脑袋一样。
「……俺、これ以上優しくされると、凛のこと本気で好きになると思う。……今もだいぶ好きだけど」
"......你再这样温柔下去,我可能真的会爱上你的。......虽然现在就已经很喜欢了"
そう言うと、頭を撫でてくれていた凛の手が止まった。じっと見つめ合う。
话音刚落,凛正在抚摸我头发的手突然停了下来。我们静静凝视着彼此。
「……俺はもう本気で好きになってる」 "......我已经真的爱上你了"
そう言って凛の顔が近付いてくる。俺はゆっくり目を瞑った。
凛说着把脸凑近过来。我缓缓闭上眼睛。
キスって気持ち良いんだ、と俺は思った。凛の舌が俺の口の優しく撫でてくれる。キスにも相性があるのかなと思った。
接吻原来这么舒服啊,我心想。凛的舌头温柔地抚过我的口腔。难道接吻也讲究相性吗。
「ん……っ」 "嗯……"
キスをしながら凛の手が服の上から俺の胸を揉むように動く。それだけで息が上がった。発情期みたい。旦那に胸を触られてももう何も感じないけど。
接吻时凛的手隔着衣服揉捏我的胸部。光是这样就让我呼吸急促。简直像发情期似的。明明被丈夫摸胸时已经毫无感觉了。
凛はキスをしながら器用に俺のTシャツを上にめくった。ブラジャーがあらわになる。勝負用のレースのブラを着けてて良かった、と俺は思った。
凛一边亲吻着,一边灵巧地掀起了我的 T 恤。胸罩暴露在空气中。幸好今天穿了决胜款的蕾丝胸罩,我暗自庆幸。
凛の唇が離れる。凛は俺の胸をブラの上から包み込むように掴んだ。凛の手は大きい。
凛的嘴唇离开了。她隔着胸罩包裹住我的胸部,凛的手掌很大。
「……おっぱい、小さいだろ」 "......胸部很小吧"
凛に言われる前に先回りして自分で言う。余計な一言だと分かってるけど。凛は頷かなかった。
赶在凛开口前我抢先自嘲。虽然知道这是多余的话。但凛并没有点头认同。
「別に。女の胸触るの初めてだから小さいとか大きいとかよく分かんねぇ」
"没什么。第一次摸女生的胸,根本分不清是大是小"
「えっ!?」 "诶!?"
俺は大きい声を出した。女の子の胸を触るのが初めて?嘘だろ。
我不由提高了嗓门。第一次摸女孩子的胸?开玩笑吧。
「……凛ってエッチしたことないの?」 "......凛难道没做过那种事吗?"
「ない。悪いか」 “没有。不行吗”
「うっそ。めちゃくちゃモテそうなのに」 “骗人。明明看起来超受欢迎的”
「知らね」 “不知道”
知らないことはないだろう、と思う。こんなカッコよくて、こんな体格が良くて、まあちょっとぶっきらぼうなところはあるけど、優しい言葉を言える人に彼女が今までいなかったことなんてあり得るのか。
我心想这不可能吧。这么帅气,身材这么好,虽然说话有点粗鲁但能说出温柔话语的人,怎么可能至今都没有女朋友。
「……サッカーばっかりやってたからそういうのどうでも良いと思ってた」
"……因为整天只顾着踢足球,所以觉得那种事都无所谓"
あまりにも俺が驚いているので凛が言った。そっか。まあたまにはそういう人もいるかもしれない、と俺は無理矢理自分を納得させた。
看我太过震惊,凛这么说道。是吗。也许偶尔也会有这样的人吧,我强行说服了自己。
「じゃあキスもさっきのが初めてだった?」 "那刚才的接吻也是第一次吗?"
「……まあ」 "……算是吧"
「ごめん。初めてが人妻で」 "抱歉。第一次就和人妻..."
なんかウブな男の子を騙している悪い女の気持ちになってくる。別に俺だって経験豊富な方ではないんだけど。旦那と結婚するまではサッカー一色の人生だったから、恋人の一人もいなかったし。あれ、凛と俺って同じじゃん。
莫名有种自己在欺骗纯情少年的罪恶感。虽然我也不是什么经验丰富的人。在和丈夫结婚前,我的人生只有足球,连一个恋人都没交过。咦,这不就和凛一样吗?
凛の指がブラを下げた。俺の乳首があらわになる。凛の目が俺の胸に釘付けになっている。
凛的手指勾下胸罩。我的乳头完全暴露出来。凛的目光死死钉在我的胸口。
凛って今初めて女の子のおっぱいを生で見たってことだよな。そう思うと、なんだかこっちまで興奮してくる。凛の指が俺の乳首を摘んだ。
凛现在应该是第一次亲眼看到女孩子的胸部吧。这么一想,连我自己都莫名兴奋起来。凛的手指捏住了我的乳头。
「……っ」 "……嗯"
クリクリと親指と人差し指で擦り合わせるように刺激される。俺は言った。
拇指和食指被轻轻揉搓着刺激。我开口说道。
「ごめん。俺、乳首敏感で。……もうちょっと優しく触って?」
"抱歉。我乳头比较敏感......能稍微轻一点吗?"
そう言うと、凛の指が止まった。どう触って良いか分からない、みたいな顔をされるので、俺は自分で更にブラを下げて凛の前に突き出す。
话音刚落,凛的手指停了下来。看她一脸不知所措的样子,我主动把胸罩又往下拉了拉,将胸部更往前挺向她。
「……舐められるのとか、俺好きなんだ」 “……被舔的感觉,我很喜欢呢。”
そう言うと、凛はすぐに俺の胸に顔を埋めた。凛の舌が俺の乳首の周りを舐めたかと思うと、グッと押してくる。その刺激でぴくぴくと腰が震えた。
说完这句话,凛立刻把脸埋进我的胸口。当凛的舌头刚舔上我的乳尖,就突然用力吸吮起来。这刺激让我的腰肢不住颤抖。
「はぁっ……ん、じょうず。きもちいいよ」 “哈啊……嗯、好厉害。好舒服……”
凛の頭を撫でると、凛はもう片方の胸のブラもズラしてそっちも舐めてきた。交互に愛撫されて頭がぼうっとなったくる。
当我抚摸凛的头发时,她扯开另一侧胸罩继续舔舐起来。被这样交替爱抚着,我的脑袋渐渐变得晕乎乎的。
「凛、舐めるの上手なんだな」 "凛,你舔得真好啊"
そういえばさっきのキスもすごく気持ち良かった。あれがファーストキスだったって言ってたけど。嘘だろ。
说起来刚才的吻也舒服得不可思议。明明说是初吻来着。骗人的吧。
凛は俺の胸を舐めながら腹を撫でる。そのままショートパンツをズラされた。
凛一边舔着我的胸口,一边抚摸我的腹部。顺势就把我的短裤扯了下来。
下着ごと脱がされて、あ、と思う。その流れでソファに押し倒された。
连内裤一起被剥掉时,我不禁"啊"了一声。就这样被推倒在沙发上。
凛は俺のショートパンツを下着をポイと床に放ると、俺の太ももを掴んで撫でた。
凛把我的运动短裤和内裤随手扔到地上,开始抚摸我的大腿。
「……ここも触りてぇと思ってた。さっきからずっと」
"……这里我也一直想摸。从刚才开始就"
「うそ。全然興味ないです、みたいな顔してたじゃん」
"骗人。你明明摆出一副完全不感兴趣的表情"
「脚をじろじろ見てたらセクハラだろ。露出多すぎんだよ、お前。もっと警戒しろ」
"要是直勾勾盯着腿看就是性骚扰了吧。你穿得太暴露了。给我多防备着点"
太ももを撫でられた後に、凛の手が俺の両足を割った。凛の目の前に俺の秘部が晒される。
凛的手抚过我的大腿后,强行分开了我的双腿。我的私密处就这样暴露在凛的眼前。
「ちょっと……!この体勢は恥ずいって」 "等等...!这个姿势太羞耻了"
「うるせぇ、よく見せろ」 "闭嘴,给我好好看着"
そう言って凛の頭が俺の下腹部を覗き込んでいる。それだけで俺の中心がどろりと濡れるのがわかった。
说着凛就把头凑近我的下腹窥探。光是这个动作就让我感到股间涌出一股湿意。
「……どこ触ったら良い」 「……该碰哪里好」
凛が聞く。そういうところは童貞っぽい、なんて失礼なことを思いながら俺は自分の指2本で自分の股を開く。
凛开口问道。一边想着这种地方还真是处男作风啊,我一边用两根手指拨开自己的大腿。
「ここ。クリって知ってる?」 「这里。知道阴蒂吗?」
「……聞いたことはある」 「……听说过」
「実際触るのは初めてだよな。俺、ここ触られるの好きなんだけど……優しく触ってくれると嬉しい」
"这还是第一次真正碰到呢。我其实很喜欢被摸这里……要是能温柔点对待就更好了"
そう言ったのに、凛は何故かそこに顔を埋めた。え?と思っているうちに生温かい感触と吐息が触れる。
明明这么说了,凛却不知为何把脸埋了上去。正疑惑间,就感受到湿热的气息与触感。
「えっ!?」 "诶!?"
触って、とは言ったけど舐めて、とは言ってない。凛の頭に手をやる。
虽说让碰可没让舔啊。我伸手按住凛的脑袋。
「汚いだろ……っ」 “好脏啊……”
「優しく、って言われても力加減が分かんねぇ。さっきの乳首みたいに摘まれるのは痛いんだろ。舐めた方が多分痛くない」
"就算你说温柔点...我也拿捏不好力度啊。像刚才那样揪乳头会疼的吧。用舔的应该没那么痛"
そう言って凛は再び舌をそこに這わせた。俺は混乱したまま天井を見つめた。
凛这么说着,再次用舌头舔舐起来。我茫然地望着天花板。
やばい気持ち良い。止めないと、と思ってるのに、気持ち良過ぎて止められない。逆にもっともっとと凛の顔に押し付けてしまいそうになるのを耐えてるくらいだ。
糟糕...太舒服了。明明想着必须停下来,却因为太过舒服而停不下来。甚至要强忍着不把她的脸按得更近,渴求更多。
「あ、ダメ……っ」 “啊…不行…”
口ではダメだのなんだの言ってるけど、俺の両足は完全に凛を受け入れて大きくはしたなく開いていた。ソファの背もたれに片方の足を乗せて、もう片方はソファの下に垂れている。凛が舌で刺激するたびに俺の足がビクビクと揺れる。
嘴上说着不要不要,我的双腿却已经完全向凛敞开,以极其不雅的姿势大张着。一条腿架在沙发靠背上,另一条垂落在沙发下方。每当凛用舌头挑逗时,我的双腿就会触电般颤抖。
凛は舐めながら片方の手を伸ばして俺の胸元を弄る。さっきよりも断然優しく、凛の指で俺の乳輪周りを撫でるように触られて、完全に全身の力が抜けてしまった。
凛一边舔舐一边伸手玩弄我的胸口。比方才温柔百倍的手指抚过乳晕周围,让我彻底瘫软了全身力气。
旦那はこんなに俺に奉仕してくれない。いつも自分が気持ち良くなるのが最優先で。
丈夫从来不会这样侍奉我。永远只把自己舒服放在第一位。
俺は凛の髪の毛の中に手のひらを差し込んで自分の股に押し付けた。
我将手掌探入凛的发丝间,把她的脸按向我的腿间。
「イク、イク、イッちゃう……!」 "要去了、要去了...高潮了...!"
凛がグッと強く舌で俺のクリを押し潰す。その刺激で俺は快感の頂点まで上った。
凛用舌头重重碾过我的阴蒂。这阵刺激让我直接攀上快感的巅峰。
「ふんふーん」 "嗯哼~"
俺は鼻歌を歌いながらボウルの中の材料をかき混ぜた。作っているのはマフィンだ。
我一边哼着歌,一边搅拌碗里的材料。正在做的是玛芬蛋糕。
今日はあいにく休日で、旦那がリビングでテレビゲームをしているのが玉に瑕だけど、それよりも楽しみなことが俺を待っている。
虽然今天不巧是休息日,丈夫在客厅打电子游戏这点美中不足,但有更让我期待的事情等着我。
混ぜた材料をマフィンの型に流し込む。 把搅拌好的材料倒入玛芬模具。
最近、俺は平日の昼間に旦那には内緒で少しずつ外出するようになった。行き先は実家と離婚に特化した弁護士事務所。
最近我开始在工作日的白天瞒着丈夫悄悄外出。目的地是娘家与专攻离婚案件的律师事务所。
「離婚したい」と打ち明けた両親は驚いた顔をしたけど、俺が旦那との結婚生活の話をしたら涙ぐんで「出来ることがあるなら協力する」と言ってくれた。弁護士事務所からは「まずはDVの証拠を集めていきましょう」と言われたのでその通りにしている。今はまだ準備段階なので、すぐに離婚、というわけにはいかないだろうけど、いまの生活から抜け出せるかも、という希望に俺の胸は明るい。
"我想离婚"——当我向父母坦白时,他们露出了惊讶的表情。但听完我讲述与丈夫的婚姻生活后,他们眼眶湿润地说"只要我们能帮上忙一定会支持"。律师事务所建议"先收集家暴证据",我正照做着。虽然现在还处于准备阶段无法立即离婚,但想到或许能逃离现在的生活,我心中就涌现希望。
オーブンにマフィンを入れて焼いていく。15分くらいで焼き上がるだろう。時計をチラリと見る。多分、間に合うはず。使ったボウルや泡立て器を洗いながら焼き上がりを待つ。
将玛芬蛋糕放入烤箱烘烤。大约 15 分钟就能烤好。瞥了眼时钟,应该来得及。边清洗用过的搅拌碗和打蛋器,边等待成品出炉。
俺のスマホは旦那に監視されてるから、そう簡単には凛と連絡が取れない。不倫してることがバレたらまたややこしくなるので絶対に凛との関係は旦那にはバレてはいけない。
我的手机被丈夫监控着,没法轻易联系凛。如果婚外情暴露事情会更复杂,所以绝对不能让丈夫发现我和凛的关系。
俺は平日の昼間なら自由が効くけど、その時間帯は逆に凛が仕事が入っててそう簡単には会えない。
我虽然平日白天有空闲,但那个时间段凛正好有工作安排,我们很难简单碰面。
そんな不便な状況なのに、凛は「離婚に十年掛かろうがいくらでも待つ」と言ってくれてる。
尽管处境如此不便,凛却对我说"就算离婚要花十年我也愿意等"。
焼きたてのマフィンを取り出してキッチンの上で冷ます。しばらくすると、旦那が「いい匂いだねー!一個食べたいな」と言うので「ちょっと待ってね」と言いながら、俺は焼き上がりの時よりかは熱がさめたマフィンの中で形が良いものを3つ選んで紙袋に入れた。それは棚の中に隠して、残った不恰好なマフィンの一つを皿に乗せて旦那の前に持って行く。旦那は皿に乗ったマフィンを見て「変な形」と笑った。
我将刚烤好的玛芬取出放在厨房台面上晾凉。不一会儿,丈夫就闻香而来:"好香啊!真想尝一个",我一边说着"稍等一下",一边从已经不太烫手的玛芬中挑选出三个形状最完美的装进纸袋。把这些藏进橱柜后,我才把剩下形状不规整的一个装盘端到丈夫面前。丈夫看着盘中的玛芬笑道:"长得真奇怪"。
その時、ちょうどタイミング良く、オートロックのチャイムが鳴った。パタパタとスリッパを鳴らしてインターホンを覗き込むと、俺が待ち侘びていた人物。
就在这时,门禁对讲机恰到好处地响了起来。我趿拉着拖鞋啪嗒啪嗒跑去查看监控画面,正是我翘首以盼的那个人。
「はーい。いま開けますね」 "来啦~这就给您开门"
そう言ってロックを解除するとリビングにいる旦那の声が届いた。
说着解开手机锁屏,客厅传来丈夫的声音。
「誰?」 "谁啊?"
「宅配の人。俺が対応するから大丈夫だよ」 "快递员。我去应付就行"
まあ旦那が宅配の対応なんてしたことないんだけど。俺はキッチンに行き、棚の中に隠していた袋を取り出した。
虽然丈夫平时从不会主动接待快递。我走进厨房,从橱柜里取出藏好的袋子。
玄関チャイムが鳴ったので俺はその袋を隠し持ったまま玄関に向かった。旦那はいま、マフィンとゲームに夢中だから俺が少しくらい玄関から戻らなくてもきっと気付かない。
门铃响起时,我仍将那个袋子藏在手中走向玄关。丈夫此刻正沉迷于松饼和游戏,就算我在门口多耽搁一会儿他肯定也不会察觉。
扉を開くと凛が仏頂面で立っていた。土曜だから旦那がいるのが分かっているので不機嫌なのだ。
开门便看见凛酱板着脸站在那儿。因为是周六,她知道丈夫在家所以满脸不高兴。
「ちょっとだけなら大丈夫だよ」 "就一小会儿没关系的"
俺はそう言って凛を玄関に引き込んだ。凛が持っている段ボールと俺が持っているマフィンの袋を棚の上に置いて、凛の首元に腕を回す。
我边说边把凛酱拉进玄关。将她手中的纸箱和我拿着的松饼袋搁在架子上,顺势环住了她的后颈。
凛がぎゅうっと俺の身体を抱き締める。お互いにぎゅうぎゅう身体をくっつけ合いながら貪るようにキスをする。ああ、もうこのまま凛と駆け落ちしたい、なんて思うけど、そんなことしたって何も解決しないから僅かな理性で踏ん張っている。
凛紧紧抱住我的身体。我们彼此紧贴着对方,贪婪地亲吻着。啊,真想就这样和凛私奔,但仅存的理性让我克制着这种冲动——毕竟这样做根本解决不了任何问题。
「今日はマフィンだよ。愛情込めて作ったから食べてね」
"今天做了玛芬蛋糕哦。是满怀爱意做的,要吃掉呢"
キスの合間に囁くと、凛は「分かった」と呟いて再びキスで口を塞いでくる。好きじゃないと思っていたお菓子作りも、仕事に疲れた凛の癒しになるなら、と思うと割と楽しくなってきたところだ。
在亲吻间隙轻声说完后,凛低喃着"知道了"又用吻堵住我的嘴。原本以为自己不喜欢的烘焙,想到能治愈工作疲惫的凛,倒也开始乐在其中了。
「早く俺だけのものにしたい」 "真想快点让你只属于我"
凛がそう囁き、俺の首筋に唇を押し付ける。凛は俺の弱いところを知っている。ちょっと前まで童貞だったくせに、凛は妙に愛撫が上手いのだ。もちろんセックスも。
凛这样呢喃着,将嘴唇贴在我的颈间。凛很清楚我的敏感带。明明不久前还是处男,凛的爱抚却异常娴熟。当然做爱也是。
「ん。もうちょっと待ってね。きっともうすぐだから」
"嗯。再稍等一下下。应该马上就好了"
俺はそう言いながら凛の頭を抱き締めた。 我一边说着一边紧紧搂住凛的脑袋。
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