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初夜「ということで蓮、なるべく痛くしないようにするから…」
“所以,莲,我会尽量不疼的。” 「……ん?ちょっと待って」 "......你不认为吗?"等待一分钟。" 「何?」 「もしかして、君が抱く側?」 「そうだけど?」 ──雨宮蓮と、恋人という関係になってから、今日が初めての夜。両親が海外旅行で長期不在のため、このチャンスを逃すわけにはいくまいと、慌てて彼を自宅へ誘ったが、二つ返事で了承してくれた。そして、年頃の恋人同士が、一つ屋根の下でやることと言ったら、概ね相場は決まっている。その例に倣って、俺も彼を自室に誘い、いい感じの雰囲気になったところで、ベッドへ連れ込んだ。もちろん、心臓はバクバクだ。今日が大人の階段を登る、重要な一歩になるかもしれないのだから。しかし、次に彼が発した言葉は、予想外のものだった。 「渚は、どう見ても抱かれる側だろ」 「そっくりそのまま返すよ」 先ほどから、このやり取りの往復が行われている。どちらも抱く側を譲らない。譲りたくない。それからしばらく睨み合っていると、このままでは埒があかないと、打開案を提案をしてきたのは蓮からだった。 「じゃあ、腕相撲で決めよう」 「嫌だよ、どうせ蓮が勝つ」 「んー…じゃあ、キスが上手い方とか?」 「キス、か……うーん」 「ここで実力差があれば、俺も素直に従うよ」 キスは、付き合った当初、蓮と軽くしただけで、それ以外の経験はない。それは蓮も同じはず。だが、俺は以前、さくらんぼの茎を舌で結んだことがある。それから、舌先の扱いは器用という自負があった。……これはもしかすると、有利な方向に進むかもしれない。 「まぁいいけど、勝ち負けの基準は?」 「腰が抜けた方が負け、でどうだ?」 「わかった、よし、やろう!」 「随分自信があるんだね?」 「ふふん、蓮を骨抜きにしてあげるよ」 「へぇ?まぁ余裕でいられるのも、今のうちだと思うけど」 そう言うと彼は、開始のゴングの代わりに、手を伸ばし、こちらの頬にその手を添える。俺も負けじと彼の後頭部を掴み、どちらともなく唇を塞ぎあった。すると、開始早々、僅かに開いた唇の隙間から、彼の分厚い舌が潜り込んでくる。 「んん!?」 (こ、これは、ディープキス!?) 腰砕けにさせるのだから、それぐらいしなければと、頭では理解していたつもりだが、いざやられると、唇を合わせるだけのキスとは、全く感覚が違い、ぬるりと生温かい感触が咥内に広がる。先手を取られたと、焦る自分を尻目に、蓮の舌はみるみる咥内へ侵入してくる。そうして、気がついた頃には、口の中いっぱいに彼の舌を頬張り、自身の舌の行き場がなくなっていた。 「んっ!……ん、ぅ」 心臓が波打ち、徐々に息が苦しくなっていく。結合部から聞こえる水音が、さらに興奮を掻き立て、鼓動の速さに拍車をかける。 そこで、ふと目線を上げれば、彼と視線が交わった。その表情は、オタカラを手にした瞬間の怪盗さながら、余裕綽々とした笑みを浮かべていた。ムカつく。自分だって彼と同じ怪盗だ。このまま指を咥えて、いや、舌を咥えて眺めているわけにはいかないと、彼の後頭部に添えていた手に力を込め、彼の舌を自身の舌で掻き分け、遂には彼の咥内に侵入することに成功した。 「んんっ…ん!」 しかし、苦しいのは相変わらずで、らしくない声を上げてしまう。その声に、思わず耳を塞ぎたくなるが、今はこちらが優先だ。彼の咥内を舐め回すように舌を動かし、必死に彼の膝を折ってやろうと躍起になる。だがそれは、なかなか結果に結びつくことはなく、彼の表情はぴくりとも動かなかった。すると突然、自身の舌が引っ張られ、ぴりっとした感覚に、目を見開く。 「んあっ!?」 その先を見れば、蓮が自身の舌をちゅうちゅうと吸っている姿が見えた。 (そんなのアリ?これはキスに含まれるのか?) 彼の行為に戸惑っていると、今度は、唇は離れたまま、互いの舌同士が絡み合う。 「ん、んはぁ…あ、ふ」 ぬるりとした彼の舌が、自身の舌を一周舐め取り、そのまま裏側を這いずると、ゾクゾクとした悦が背筋を駆け上ってくる。こんな小細工してくるなんて聞いてない……。しかし、こんなところで負けるわけにはいかないと、彼の舌へ必死に喰らいついていると、再び、その熱い吐息と共に、舌ごと唇を喰われる。 「んむっ…ん、んぁッ!」 分厚い舌が、淫猥な音を響かせ、咥内を蹂躙してくる。息が、苦しい。完全に彼のペースに飲まれている。そして──、 (あ、まずい…) そう思った時にはもう遅くて、いつの間にか力の入らなくなっていた脚は膝から崩れ落ち、熱をもった唇は離れていってしまった。 「勝負あったな」 「はぁはぁ、はぁ…こんなの、聞いてない」 「言ってないからな」 「もしかして蓮って、経験アリ?」 「いや、本で読んだことを実践したまでだよ」 「うそ」 「ほんとだ」 「あー悔しい!」 「渚、感傷に浸るのは、後にしてくれ」 「へ?うわっ!」 突然、彼に腕を引かれると、筋肉の緩んだ脚はもつれ、そのままベッドの上へ押し倒される。自分と同じぐらい背丈のはずなのに、力は蓮の方が強かったりする。腕相撲は勝てた試しがない…。そして、覆い被さってきた彼は、よく見れば、息を荒くしながらこちらを見下ろしていた。先ほどまでの余裕そうな顔は、見る影もない。 「ん、んんっはぁ、んっ!」 そして、彼からのキスの猛攻が始まる。角度を変えては、何度も何度も何度も──。いい加減、唇がふやけてしまう。そのキスは、先ほどより性急で、息つく間もない。その間に、蓮の手が俺の服をたくし上げ、やわやわと手のひらで胸を揉んできた。 「んっ!んん…そんな、とこ…女じゃない、から」 「でもここ、立ってる」 そう言うと、彼は親指で胸の中心の突起を弄びだす。 「やめっ、くすぐったい…ひっ!」 「ここは、また今度だな。今日は、ちょっと余裕がない…」 「あ…んッ!」 突起の先端にカリッと彼の爪が当たると、びくりと体が震え、不意に立てた膝は、彼の昂りに当たった。──蓮も興奮してる。その事実に少し安堵していると、彼は、じっと俺の腹を見つめていた。 「見過ぎ…」 「白いな」 「一緒ぐらいだろ。ちょっ…って…ひ、あっ!」 上半身を脱がされ、次に下着ごと一気にズボンを抜き去られた。流れるような鮮やかな手口だ。露わになった下半身には、涼しい風が抜ける。薄暗い部屋の中とはいえ、全裸を見られるのは少し憚られ、思わず足を折り畳み、彼の視線から逃れようとすると、彼の手がそれを妨害する。 「隠すな」 「お、俺だけ不公平!……蓮も脱がなきゃ、ヤダ」 「…それもそうか」 妙に納得した顔で、彼は次々と服を脱ぎ去っていき、ぱさりと乾いた音が床に転がる。ちらりと彼の方を覗くと、ちょうど全てを脱ぎ終わり、眼鏡を外していたところで、目が合った。その瞬間、ふっと、彼から息が溢れたのが聞こえた。たぶん笑われたのだろう。 (余裕な顔して、腹立つな。蓮だってガチガチじゃな……え、デカ) 彼の下半身に視線を移すと、そこには既に臨戦体制の蓮の蓮がいた。見たこともないサイズに、いろんな意味で身体が震えた。 (俺が小さいのか?それとも蓮がデカいだけ?…) 真剣にソレの大きさについて考えていると、蓮の手が顔の横に置かれ、黒に輝く瞳がこちらを覗いてきた。 「大丈夫か?具合い悪い?」 「あ、いや、大丈夫…その……君の、大きいなあって」 「そう?普通だと思うけど。それより、続きするぞ」 「う、うん……ん、っ」 キスをしながら、ゆるゆると彼の手が首、鎖骨、胸と下へ降りていく。細長く綺麗な指。すると、その指が自身のソレに、ゆっくりと絡みついてきた。 「んっ!?ん、はぁ…あ!」 「…渚のは、綺麗だな」 「あっあ…や、見るなっ…ヘンタイっ!んぅ」 「渚だって、俺のをまじまじと見てただろ」 「それ、は…ああっ!」 こんなにも肌を野晒しにしているというのに、彼には恥じらいというものがないのか…。こちらは、全て脱いだ瞬間からいっぱいいっぱいだ。加えて、男の弱点を初めて他人に触られ、想像以上に羞恥が込み上げる。 すると、芯を持った自身のソレに、彼の手が意志を持って、高みへ追い詰めていく。ぐちゅぐちゅと、くぐもった粘音が聞こえ、それが自分から発されている音だと思うと、より居た堪れなくなった。 「ん……ん、はぁ、やめっ、んんッ」 恥ずかしいけど、気持ちイイ。自分でする時とは、比べものにならないほど、身体が興奮しているのがわかる。 しかしこれだと、ただ自慰を手伝ってもらっているだけだ。俺らがしているのは恋人同士の行為。彼も気持ちよくならねば、意味がない。そうして自分も、手を下へ伸ばし彼の昂りを捉え、慣れない手つきながらも、ゆっくりと扱き始める。その瞬間、少し彼の腰がビクつく。 「やっぱデカい……」 「っ…あの、離してもらっても?」 「なんで?」 「すぐ、出そうなので…」 「出せばいいだろ」 「渚より先にイきたくない」 「じゃあ、勝負しよ」 「勝ったら?」 「んー…一週間言うこと聞く」 「三日で」 「弱気だね」 「そりゃそうさ、俺はこの日をどれだけ待ったことか…」 「そんなに?」 「そんなに」 そうして、突然始まった手コキ対決。正直、今の自分も彼同様、キャパギリギリだ。互いの先走りが、俺の腹の上で混ざり、その光景がなんとも艶かしく、加えて頭上から降ってくる彼の熱い息遣いは、徐々にこちらへも伝染する。 二人の手は、確実に相手の弱いであろうポイントを抑えていく。同性故に、弱点はほぼお見通しだ。 「んッ!はぁ…ンンっ!」 「っ……」 自分だけみっともない声を出している気がして、空いている方の手の甲で、硬く口を押さえていると、蓮にその手を盗られる。 「声、聞かせてくれ…」 「っだ…ぁ、んんんっ!」 ぐちぐちと、水音が増していく。それに伴い、互いの手の速度も、高みを目指して早くなっていく。すると、体を支えきれなくなった蓮の腕が顔の横で折れ、自分の肩口に彼の顔が収まると、熱い呼吸がダイレクトに耳にかかる。その熱から逃げたくても、彼の体重がのしかかっており、逃れることができない。 重试 错误原因 「はぁ…渚っ、くっ」 重试 错误原因 「んん、んッ!も、だめっ、あっあっ!」 重试 错误原因 「俺、も……ッ」 重试 错误原因 もうすぐそこまできている絶頂感に、体を強張らせていると、本日何度目かのキスをされた。重力に従って流れてくる彼の唾液を、息も絶え絶えになりながら飲み込み、離れがたくて彼の背に腕を回す。 重试 错误原因 「ん、はぁ…渚、なぎ、さっ!」 重试 错误原因 「ッ!れんっ!も、くっ…イッ──〜〜〜!!」 重试 错误原因 「ッ──!!」 重试 错误原因 ドクリと、二人分の白液が自身の腹に水溜りを作った。 重试 错误原因 「はぁはぁ、はぁ…れ、ん」 重试 错误原因 「ふぅ、大丈夫か?」 重试 错误原因 「ぅん…どっちが、勝った?」 重试 错误原因 「引き分けだ」 重试 错误原因 「はぁ、次回に持ち越しか」 重试 错误原因 「連戦してもいいが?」 重试 错误原因 「むり、休憩させて…」 重试 错误原因 「しょうがないな」 重试 错误原因 蓮は、少し満足そうに微笑むと、タオルを手に取り、体を拭いてくれた。一度するこをしてしまえば、羞恥は和らぐものだ。そのまま、彼に身を委ねていると、急に彼の手がぴたりと止まる。 重试 错误原因 「ん…どうした?」 重试 错误原因 「渚は、休んでいてくれ」 重试 错误原因 「蓮は?」 重试 错误原因 「ちょっとまだ熱がおさまらなくて…太腿、借りるぞ」 重试 错误原因 「は!?え?何何?」 重试 错误原因 蓮は、先ほどまで片手に持っていたタオルを床へ放り投げ、俺の両足の膝裏を持ち上げた。そして、両太腿の間に再起動した彼の愚息が、内腿を押し退け、抽挿されてくる。 重试 错误原因 「ひ!?れん!何して…」 重试 错误原因 「素股。流石に今日、挿れたりはしないよ」 重试 错误原因 「いれる?……な、んん、ふっ」 重试 错误原因 少し上気した顔で、彼はゆっくりと腰を前後に動かす。彼の筋張った欲棒が、ぬるっとした触感と共に股の間を行き来し、その感触のせいで俺の下半身もざわつき始める。 重试 错误原因 「渚は、もっと肉をつけた方が、いい」 重试 错误原因 「ひっ!やめ…これやだ、ぁ!」 重试 错误原因 徐々に彼の腰が早さを増し、打ち付けられるたびに肌のぶつかる音が響く。その振動で、すっかり熱を取り戻した自身の愚息も、快感を求めて無意識に腰を浮かす。 重试 错误原因 「あっあっ、ッ──!」 重试 错误原因 「はぁ、はぁ…なぎさっ…可愛い」 重试 错误原因 「かわいくなっ!ああッ!ひ、んん」 重试 错误原因 ぐちぐちと、陰茎の裏筋同士が擦れ合い、彼の律動に追従するように、先走りが乾いたばかりの腹を濡らす。そして、彼の律動がより激しくなり、彼も限界が近いのだと悟る。 重试 错误原因 「っ、まって…はや、…ん!ダメッだめ」 重试 错误原因 「くっ…なぎ、さ、すまない、先にっ」 重试 错误原因 「んんッ!あっあっあ、おれ…も、ッ──!!」 重试 错误原因 「っ…く!」 重试 错误原因 二度目なのに、全く勢いが衰えていない彼の子種は、再び俺の腹をドロリと濡らした。自分のものからも少量の白液を散らし、互いに肩を上下させる。 重试 错误原因 「はぁはぁ、渚」 重试 错误原因 「はぁ…なに?今日はもう、無理だよ」 「わかってる。次は、ココを使うから、準備、一緒にやろうな」 「んえ…準備?」 「君、よくそんなんで俺を抱こうとしたね」 すると、彼の指がするりと無防備な俺の尻たぶに触れ、双山の中心に人差し指を伸ばす。 「ちょっ!そんなとこ、さ、触んないで」 「これからは、ココがメインだぞ」 「ひ……次のキス勝負は、絶対勝つ」 「あれ、一回戦だけじゃなかったのか…」 重试 错误原因 おしまい 重试 错误原因 |