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ロク
坊カイと巨乳 - ロクの小説 - pixiv
坊カイと巨乳 - ロクの小説 - pixiv
14,872字
坊カイと巨乳
坊ちゃんとカイジと巨乳の話。女体化ではありません。
バカみたいな坊ちゃんとバカみたいなカイジのアホイチャ。
1911717,993
2013年8月30日 21:33

「なにそれ? 庶民飯? 庶民はそんなもん食うの?」

腹が減ったけど家に食べ物は殆どなくて、でも買い物に行くのもメンドクサイし外食するにも金はないしで、冷蔵庫に1個残ってた卵と冷凍してあったご飯を使って卵かけご飯を作った。

昔からの習慣で、他に誰がいるわけでもないけど「いただきます」と手を合わせたところで、鍵のかかってるはずのドアをバーンと開けて和也が入ってきて、当然オジャマシマスなんて言うわけもなく、開口一番そう言う。

「マジで? 食うのそれ? 怖! 庶民怖っ!」

そんで遠慮なしにズカズカと奥まで入り込んできて、ジロジロと卵かけご飯の入った茶碗を見ては、「犬の餌かよ」とか言いながらバカにしてくる。

なにしに来たんだお前。帰ってくれ。

「まぁ、どうぞ。食ってよ。カイジは。その庶民飯を」

うんざりして冷ややかな視線だけ向けてみたけど、和也は一切気にした様子もなく、勝手に上着を脱いでテーブルを挟んだ前に座る。
不遜な態度で肘をついて、にやにやしながらその「庶民飯」を食うカイジを観察するつもりらしい。

なんなんだコイツは。
お前に「どうぞ」なんて言われなくても、勝手に食うに決まってんだろ。

ただ、ちょっとだけ、しまったなとも思った。

コイツが来るなら、もっと美味いもん食べに連れてってもらえたかもしれなかったのに。
例えば、焼き肉とか。

和也は偶にふらっとこの家にやってきては、飯を奢ってくれたりとか、なにもしないで部屋でダラダラテレビを見てったりすることがある。

あと5分、この卵かけご飯を作らずに待ってたら、外食に連れてってくれたかもしれない。
年下の男相手にそんなこと考える自分の卑しさにも多少ガックリきて、目の前の食事に箸をつけた。

いーんだよ。
卵かけご飯が好きなんだよ。オレは。

まぁ、焼き肉とどっちがって言われたら、焼き肉が好きだけど。

今からでも、和也が「そんなもんより、もっと良いもの食わしてやるよ」とか言い出さないかなーなんて思いながらもそもそを箸を動かして、全部消費した頃には、しくしくと胃に感じていた空腹はなんとなく収まって、だからと言って特に満足感もないような感じで和也曰く「庶民の食事」を終えた。

「…………なにしに来たんだよ」
「別に? カイジに会いに」

食べ終わった食器を下げて戻ると、和也はポンポンと自分の腿を叩いて、ここに座れと催促する。

今までも、トイレでもなんでも、カイジが立ち上がる度にそうやって催促するけど、それに従ったことは一回もない。
それなのに、なぜか毎回にこにこと笑いながら自分の膝を叩く。

なんだろうな。今までずっと無視されてることは、覚えてないのかな。
多分、頭悪いんだろうな。

「なんか用事かよ」
「全然? 会いに来ただけ。可愛いから」

あぁ、そう。
やっぱり頭オカシイなコイツ。

今日も満面の笑みで膝を叩いてる和也を無視して向かいに座ると、無視されてもまったく意に介していない様子の和也が立ち上がって、後ろから抱き着くようにしてカイジの後ろに座る。
これも、いつものことだ。

昔は、身を捩ったり肘で打ったりしてどうにか退けようとしていたけど、最近はあきらめた。
なぜなら、コイツがちょっとでも「わーきゃー」と騒ぐと、ドアの前にいる黒服がすっ飛んで入ってきて、「坊ちゃんから手を離せっ!」とか言い出すから。
あまつさえ、殴られたりする。

どう考えても、離して欲しいのはオレの方なのに、黒服には「坊ちゃんが何者かに暴行を受けている」としか思えないらしい。
病気だ。

「用がないなら帰れよ」
「それは冷たいんじゃねーの? コイビトに向かってさー」
「………………」

認めたくはない。認めたくはないけど、オレとコイツは、多分そのコイなんとかってやつだと言って差し支えない。
ちょっと首を捻って顔を向けると、自分で言ったセリフに照れたのか、和也は頬を赤くして笑ってる。

なんてブサイクなんだ。

コイツが頬を赤らめると、それはもうとんでもなくブサイクな顔になる。桁違いだ。
緩んでる口元から歯医者の見本みたいな白くて並びの良い歯が覗いてるけど、それが全然いい方に作用してない。
化け物だ。

化け物で、男で、頭がオカシイこれを、コイビトにしている。
つまり、オレは多分、黒服と同じ病気だ。

ブサイクな和也の照れ笑いを見ると心底うんざりするのに、同時に可愛いかもしれないと思う。

こんな顔で「てへ」みたいなことを言われると、ブン殴ってやりたい気持ちと抱きしめたい気持ちが半々ぐらいになって、脳内で散々戦いが繰り広げられたあげく、抱きしめたい気持ちが判定勝ちしたりする。
ギリギリの辛勝。それでも、勝ちは勝ち。

身体を横にずらして、おいでおいでと手招きしてからちゅっとキスをすると、和也はデカい身体を丸めて胸に懐いてくる。

この可愛い子ぶった仕草を見ると、おいもう誰かダンプカー持って来い! みたいな気持ちがメラメラを胸の内に湧き上がるのに、結局胸にくっついてくるその茶色い頭を撫でたりして。

ちなみに、今まで見た中で一番ブサイクだった和也の顔は、初めてキスされたときに「これでオレたちもう付き合ってんだよな?」とか照れながら聞いてきたときの顔。
衝撃的過ぎた。

急にキスなんてされたことに対する怒りもショックもなく、こんな化け物が気持ち悪いこと言い出した! みたいな感想だけが頭を占めて、「フザケるなブサイクがっ!」と言おうとした口は、なぜか勝手に「うん」みたいな返事をした。

そんでそのままセックスになだれ込み、しかもどっちかって言ったら、コイツがオレを脱がせるよりも、オレがコイツを脱がす方が早かった。

ブサ可愛いとかキモ可愛いって言葉を考えたヤツは、天才かもしれない。

「カイジカイジ」
「あー?」
「チ×コ勃っちゃったんだけど」
「………………」

……………………だから?

胸にすり寄るのを止めてちょっと顔を上げた和也は、目があうとへらへら笑う。
だからといって、続きになにを言うわけでもない。

そう。そうなんだよ。

コイツはとんでもねーボンボン育ちだから、「喉乾いたんだけど」と言えば誰かが飲み物を持ってきてくれると思ってるし、「腹減ったんだけど」と言えば誰かが食事を用意してくれると思ってるし、「もう眠いんだけど」といえば、ベッドが向こうからやってくると思ってる。
そんで、「チ×コ勃っちゃったんだけど」と言えば、オレがチ×ポチュパチュパしゃぶって、出さしてくれると思ってんだよ。

「…………そっち寝ろ」

その通りだよ馬鹿野郎。とっととパンツ脱ぎやがれ。

なにやら首元にくっついてきて匂いを嗅いできてるらしい和也を促して、ベッドの上に乗せる。
フフン、みたいな感じで鼻で笑ってる和也は、そのくせ遠足前の子供みたいにワクワクした顔をして、ベルトを外し前を広げて、ついでにシャツのボタンも全部広げて仰向けになる。

そうすると、おしゃぶりの他に、乳首やらなにやら舐めたりしてサービスしてもらえると思ってるからだ。

まぁ、イキナリ性器を咥えこむのもなんだよなーと思って、はだけられたシャツの間から鎖骨あたりに口をつけると、和也は早くしろとばかりに頭をぐいぐい押してきて、脚の間に導こうとしてくる。
放っておくと首が縮むほどの力で押してくるので、その力に逆らわず、胸や腹にちゅっとキスを落としながらついた膝をずらして後ろに下がる。

和也の腹は、意外と白くてツルツルだ。
中に上質な肉がぎゅっと詰まってる感じで、良いもん食ってんだろうなーと思わせる。

筋肉の隆起に沿って指で撫でると、くすぐったいのか腹筋が痙攣するように動いて、「カカカ」と鳥が鳴くような声で笑ってる。
その笑い方もどうかと思うけど。

オレの肉とコイツの肉、グラムで切り売りしたら倍くらいの差が出るんじゃないかなんてことを考えてると、ちょっとだけさっきの行きそびれた焼き肉のことも思い出した。
まぁ、行きそびれたっていうか、別に全然そんな予定じゃなかったけど、なんかもう行きそびれた気分。

「早くしろよ」

そういう切ない思いにとらわれてると、寝転がったままの和也が膝で脇腹の辺りを蹴ってくる。
なんてワガママな野郎だ。

正直、こうしてベッドの上で和也の胸やら腹やらを触ったり見たりしてると、結構ムラムラしてくる。
なんだかんだいってセックスすれば気持ちよくて、それを知ってる身体は勝手に期待して気分が盛り上がる。

ただ、えいやっとばかりに和也のパンツをズリ下ろすと、そういうムラムラした気分はシューンと急降下する。
なんかこう、可愛くない感じのがボロンと出てきて、そりゃ、突き詰めたらいつもこれで気持ちよくなってるワケだけど、なんかガッカリする。
なんなんだろうな。この気持ちは。

そういうげんなりした気持ちで、つい手を止めて可愛くないソレを見てるのに、コイツは「カイジはホントチ×コ好きだな」とか言い出すバカっぷりだから更にガッカリだ。

しょうがないので軽く手で握ってシゴいてやると、何も話しかけてないのに和也は「うん?」とか「うーん」とか、相槌を打つような仕草をするようになる。
最初はなんだと思ったけど、最近分かった。
どうやら、声が出そうになるのをそうやって誤魔化してるつもりらしい。

全然誤魔化しになんかなってないけど、そうやって「うん」「うん」言ってるコイツを可愛いと思う病気にオレはかかっているので、なんか思い出したフリして「あー」とか言ってるアホみたいな和也にムラムラ気分は戻ってきて、舌で唇を舐めてから、顔を寄せて手に持ったそれの括れのあたりにちゅっとキスしてみたりして。

すっかり膨らんだ先っぽをむにむに指で挟んで遊んでいると、和也は早く早くと言わんばかりに、また頭を手で押して催促してくる。
舌で万遍なく濡らしてからぱくっと咥えると、和也は喉の奥でくつくつ笑いながら腹筋を震わせてる。
コイツは気持ちいいとすぐ腰が浮くので、どんなのが好きかはだいたい分かってきた。
ここだろ、ここだな? とか、ゲームを攻略するような気持ちで愛撫を続けて、大分いい感じになった辺りで唇を窄めてちょっと強めに吸うと、頭に添えられてた手にぎゅっと力が入って、急に「カイジはさー」とか話しかけてくる。

声は若干上ずってて、これはもう、喋ってでもいないと喘ぎ声が誤魔化しきれなくなった証拠だ。

「フェラチオ下手だよなー」

だからってなにを言いだしてんだコイツは。

「………………」

喋ってないとどうにもならなくて、とりあえず苦し紛れに言った言葉だろうけど、献身的に尽くしてるこっちの身としては、カチンとくるものがある。
まぁ、男が男のアレ咥えるのが上手いってのもどうかと思うけど、既に我慢汁ダラダラのくせに何をイキがってんだよ。

「まぁ、カイジがアレならさ、オレはいいよ? 別に。このまま一回口でしても」

フザケてんなよって気持ちで視線だけ上げて睨んでみたら、和也はすいっと斜め上の方なんか見てそんなことを言う。
なんだってコイツは、もうちょっと素直に「気持ちいから、もうこのままイキたい」とか言えないんだろう。

「あ、あっ……」

それでも、「これでもか!」みたいな気持ちで愛撫を続けると、限界が近いらしい和也は甘い声を出すようになって、それを聞くと良く分からない満足感みたいなのがじわじわと胸の内に生まれてくる。
チラっと顔を伺い見ると、目を伏せて、ちょっと切なげに寄せられた眉が結構感じる。

「ん……、カイジ飲みたい?」

飲みたくない。

なぜか、何回言ってもコイツは、オレが精液を飲みたがってると勘違いしてるらしい。
ニヤニヤしながら「どーしよーかなー」とまで言って、なんでオレがお願いする立場みたいになってんだ。

「イクとき言えよ」

放っておいたら勝手に発射されそうなので、一旦口を離してそうくぎを刺しておいた。
和也は「えー?」とか言いながら笑ってるけど、舌で先端をぐりぐり苛めると、すぐに腰をくねらせて大人しくなる。

力が入ってヒクついてる腹筋を見てそろそろだなと思って口を離すと、咥えて欲しい和也が「カイジ」「カイジ」と甘えた声で呼んでくる。
一瞬やっぱり最後まで口でしてやろうかなとも思うけど、そうするとイクときにメチャクチャに喉に突きこまれるのが分かっていたので、心を鬼にするような気持ちで手を速めてイカせることに集中する。

代わりに、ベッドの上をウロウロしてた手を左手で捕まえて指を絡めてやると、喜んだようにその手にぎゅっと力が籠る。

「あ、イク、イク…………っ」

頑張って誤魔化そうとしてたわりには、最終的にはふわふわした声でそう言いながら首を逸らして、手に押し付けるように腰を突き出しながら射精した。
緩く握ってきゅうきゅうと絞ると、くんくん鼻を鳴らすようにしながら腰を前後させて、最後まで出し切ると「はー」と溜息のように大きく息を吐いて、握っていた手からも力が抜ける。

「…………まぁ、まあまあ上手くなったんじゃん? カイジも」

なんていうか、強がりもそこまで言えたらいっそ清々しいよな。

呆れたような気持ちでぼやっと座ったままでいると、和也がぐっと腹筋だけで起き上がって、キスしたがって顔を寄せてくる。
つい今しがたまで自分のアレしゃぶってた口によくそういうこと出来るなーと思うけど、別にオレじゃないからいーやって気持ちで少しだけ唇を開いて受け入れると、入ってきた舌がせわしなく歯を舐めたり上顎を舐めたりしてくる。
この、顔に似合わないような必死な感じのキスが、結構好きだ。

そのまま後ろに押し倒そうとしてくるので、完全に倒れ込む前に着ていたTシャツを自分で脱ぐ。
これは、コイツにまかせておくと、「オラー!」とばかりに引っ張られて、襟元はダレるわ袖は千切れそうになるわで大変だからなのに、当の本人は「しょーがねーなー」とでも言いたげににやにや笑ってた。

流石にベルトまでは引きちぎられることはないので、仰向けに倒された後、下は脱がされるにまかせる。
膝下まで降ろされた辺りで、脚をバタバタさせて最後まで脱ぎ切ると、いつもそこに仕舞ってあるベッドの下からローションを取り出した和也が、止める間もなく容器を逆さまにして、粘度の高い液体を下っ腹あたりにぶちゅっと大量に絞り出した。

「うわっ、そんな出すなよっ……」
「なんで? いっぱいのが気持ちいーじゃん」

だからって出し過ぎなんだよ。
この後誰が掃除すると思ってんだ。

「バカ、バカッ……!」

それでも、和也の手がそれをぬるーっと塗り広げてきてそのまま性器を握られると、そうだな! 気持ちいかもしれない……このくらいあったほうがっ……! とか思うんだから、結局男って一旦チ×コ勃つとどうしようもない。

でも、ローションだって只じゃないのにとかいう情けない思いもちょっとだけ胸中に生まれる。

ゴムとローションという消耗品は、なぜかオレが用意することになってる。
なってるというか、コイツに用意させると、薔薇の香り付コンドームとか持ってきやがるから。

だって考えても見ろ。悪夢だろ……そんなのっ……!
コイツの股間から薔薇の匂いがしたとして、それがなんだっていうんだ。

そのときは、ビックリしすぎて、気が付いたときには思いっきり顔面をブン殴ってた。
ただ、そしたら例の黒服がわーっと部屋に入ってきて、泣くほど殴られたけど。

バカすぎる過去を思い出してたら、膝の下に手が差し込まれて、身体を二つ折りにされるようにぐっと持ち上げられる。
そのまま、ローションでベタベタの手をした和也の指が後ろを探ってる。

「………………」

この瞬間だけは、何回経験してもどうしても慣れない。
身の置き場がないというか、どういう顔してればいいのかも分からないし、毎回手をどうしておこうか迷って、結局ダラっとさせたままベッドの上でシーツを撫でたりする。

和也は、何が楽しいのか知らないけど「ふーん?」とか「ほーう」とか言いながらそこを散々弄り倒して、指が2本挿入できるようになった頃には、鼻息を荒くしながら「欲しいだろ?」「欲しいって言えよ」と言い出すようになる。

「もう欲しい?」

今回も例に漏れずそうやって言いだして、ただ、別に返事はしなくても、そっちの方が我慢できなくなって、いそいそとローションを自分の性器に塗ったりしてるからなんかバカみたいだ。

「後ろ向けよ」
「…………」

コイツはヤルとき、かなりの確率で後ろからしたがる。
その方が興奮するらしいけど、もしかしてオレの脚抱えるのがメンドクサイだけじゃないかと思わなくもない。
なにせ、自分では箸より重いものを持ったことがないようなお坊ちゃん野郎だ。

疑うような気持ちで、それでも文句は言わずにのろのろと身体を起こして後ろを向いた。

「もっとケツ上げろよ」

こういう体勢になると、なぜかコイツは急に調子に乗り出す。
いや、調子に乗ってるのはいつものことだけど、なんか余計に。

「いいから早くしろ」
「なに? 待ちきれないの?」

小馬鹿にしたような口調で言ってぺちぺちケツを叩いてくるのにムカつきを覚えるけど、こんな中途半端な状態で言い合いなんか始めたくないので、ここは一つオレが大人になってやろうと自分を抑えて押し黙る。

ケツに触った和也の手がぐっとそこを両手で開くと、羞恥に思わず目を瞑る。
でもそんなのは一瞬で、入口にあてがわれたそれがぐーっと押し付けられるように埋め込まれていくと、指でされてたときに感じてたもやもやうずうずしたものが、ハッキリ快感だと認識できるようになって、声を堪える作業の方に忙しくなる。

「気持ちいい?」

和也の手が、いやらしい感じでなでりなでりと背中や腰を触ってきて、それに息を飲むと反射的に後ろが締まる。

「ひ……くっ…………」

その刺激が凄くいいとこに当たって、そうすると身体は勝手に断続的な収縮を始める。

ゆっくり腰を引かれると背中が粟立つようで、じんじんしてる腰から下は、もしかしたらもう溶けてなくなってるかもしれない。

「お、お……すげっ……」

先に一回出したくせに、すぐに余裕がなくなるのはあっちの方で、しばらくゆっくりした抽挿を楽しんでた動きが段々激しくなって、腰を掴んでくる手にぐっと力が籠ってる。

「イキそう? カイジイキそう?」

お前の方だろ。イキそうなのは。

みたいな軽口を叩けないくらいには、こっちの身体も出来上がってて、はあはあと荒い息が首元にかかるのにも感じて思わず身体がくねる。
ただ、どれだけ高まっても前を触られないと射精は出来ないので、それを強請るつもりで後ろに手を伸ばして探り当てた和也の手を掴むと、いつもだったらデレデレしたこと言いながらすぐ伸ばされるはずの手がやってこない。

「な……んだよ…………」

お前だってイキそうなクセに。
挿れられんの気持ちいけど、最後は両方から責められないとどうしようもない。

「中に欲しい?」
「は……? な、なにが、あっ」
「中に出してって言えよ」

……………………あ?

「お、お前、ゴムはっ……!?」
「してないけど?」

けど? じゃねぇ……! なにしてんだ。

「なんで、なんでっ」
「気持ちいから。あー、もうダメかも」
「フザケんなっ! バカっ! 死ねっ……!」

そうだった。コイツは、隙あらばすぐナマでヤろうとするから、挿れる前には注意して見てなきゃならなかったのに。

「欲しいだろ? 言えって」
「う、ぅ…………」

こっちも限界だけど、和也は和也で声が上ずってるくせに、なんかここは譲らないで頑張ろうとしてるらしい。
興奮してるのか、上から頭をぐっと押さえつけられて、顔が枕に埋もれるようになって息が苦しい。

だから、多分、そのせいだ。
酸素が、酸素が足りないから。

「あ、あ、欲しいっ……」

酸素のせい、酸素が足りないせいだから、と自分を誤魔化ようにして、最終的にはそんなセリフを吐いた。
どーだ。満足だろっ……!

「そんなに?」
「うん、うん…………」

もうイクもうイクと思うのに、決定的な刺激がないまま身体を揺さぶられて、悲しいのか悔しいのかよくわからない涙がじわーっと目に湧いてくる。
それを枕にこすり付けるようにして拭ってたら、和也がよしよしとでも言うように頭を撫でてきて、混乱した頭の中は、甘やかされてるような気分になって余計涙が出てきた。

「気持ちいの?」
「うん……気持ちい、もぅイク……っ」

だから、早く前も擦って欲しい。

和也の身体が背中にぴったりと重なるようにくっついてきて、耳の後ろにキスされる。
ヤバい。どうしよう。オレ、愛されてる。

「うぅ、好き、好き……死ぬ…………」
「精子欲しいの?」
「うん、欲しい……あ、あっ……」

なんか声も優しい。
なんでなんで。どうしよう。

「子供出来ちゃうかもよ?」
「いい、いい、子供出来てもいい! 精子欲しいっ!」
「孕ませちゃうよ? 妊娠したいの?」

「したいっ、あっ! 妊娠したい! 和也の精子で妊娠したいぃーっ…………!」






まぁ、後悔はするよ。出すもの出して、我に帰ったらな。

「………………」

なんか、テンションにまかせてとんでもなくアホみたいなセックスしなかったか今。

出来るかよ……子供なんか…………。

完全な自己嫌悪でうつ伏せのまま起き上がれないでいるのに、となりのコイツは満足そうに「よかったぜ」とかフザケタこと言いながら頭を撫でてきたりしてる。

なんかもぅ、帰ってくれ。

「カイジはさー」

そういう人の心の機微ってやつにまったく無頓着なコイツは、死にたい気持ちで臥せってるこっちの気持ちなんかお構いなしに、デカい口をくわっと開いてしゃべり出す。

「掴むところ、ないよな」
「…………はーぁ?」

なにを言ってんだ。脈絡がねぇ。

「毎回思うけど、後ろからハメるとき、掴むのはカイジの痩せた腰ばっかりじゃさー」
「………………」

だったらどうしろっていうんだ。付けろっていうのか、背中に取っ手でも。

「ずばり、豊胸」
「…………するわけねーだろ」

何を言い出すかと思えば、バカみたいなこと言ってんじゃねぇ。
しかも、つい今、やりたい放題やったくせに、不満だったってことか。
フザケてんじゃねーぞ。

「なんで? 好きじゃない? 巨乳」

好きから嫌いかって聞かれたら、そりゃ好きだよ。
だからって、自分についてたってしょうがねーだろ。
まぁ、お前についてても困るけど。

「痛くねーよ? あ、金?」

見当違いかつ失礼極まりない心配をしてくる和也はもう無視した。
和也はしばらく「いーじゃん」「いーじゃん」と繰り返してたけど、まったく反応せずに無視を続けると、寂しくなったのか段々大人しくなって、もう豊胸どうのとは言わなくなった。

しかし、なんて恐ろしいこと考えるんだ。
ちょっと想像力を働かせれば、気持ち悪いことこの上ないってことが分かるはずなのに。

それとも本気か? コイツ頭オカシイから。

もう豊胸手術のことはあきらめたと思うけど、寝てる間に手術なんかされたらたまったもんじゃないので、しばらくはコイツの前では眠らないようにしようとだけ硬く心に誓った。

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坊カイと巨乳
坊ちゃんとカイジと巨乳の話。女体化ではありません。
バカみたいな坊ちゃんとバカみたいなカイジのアホイチャ。
1911717,993
2013年8月30日 21:33
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ybuERDYs045090
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