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花束の意味は/ハリネズミ的小说

花束の意味は  花束的含义

18,173字36分钟

初めまして、またはお久しぶりです。  初次见面,或者好久不见。
※この作品は以前シリーズとして投稿したものの、誤って削除してしまった作品の完成版です。作者の解像度がフランス戦開幕前で停止しています。解釈違いにご注意ください。
※本作是之前作为系列投稿但误删作品的完整版。作者的分辨率在法国战开赛前已停止更新。请注意解读差异。

※作者の知識は100%インターネットです。現実との違いはフィクションとしてご容赦ください。
※作者的知识 100%来源于网络。与现实存在的差异请作为虚构内容予以谅解。

※読了後の苦情は一切対応いたしません。  ※阅读后恕不接受任何投诉。
※誤字脱字ご容赦ください。  ※如有错字漏字敬请谅解。

未来捏造、プロ軸(isg→ドイツ rn→フランス)
未来捏造、职业轴(isg→德国 rn→法国)

プロになって1年が経過したころ、花束をもってisg宅に訪ねてきたrnと不思議に思いながらもrnと向かい合うisgの話です。
成为职业选手一年后,rn 带着花束来到 isg 家,虽然感到疑惑但依然与 rn 相对而坐的 isg 的故事。


本当はもっと書く予定だったのですがフランス戦も終盤、個人的な解釈も変わって来たので投稿します。いつか幕間を書くかもしれません。
原本计划写更多内容,但法国战已近尾声,加上个人理解也有所变化,所以先发布出来。或许将来会补写幕间章节。


いつも拙作を読んでいただいてありがとうございます!コメント、ブックマークとてもうれしいです。少しでも皆様の暇つぶしとなれば幸いです。
感谢您一直阅读我的拙作!收到评论和书签真的非常开心。若能稍微帮大家打发闲暇时光,我将深感荣幸。


【追記】  【后记】
ルーキーランキング13位に入りました!  新人排行榜第 13 位!
ありがとうございます✨  谢谢✨

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☆☆☆
 本日は、10月10日。糸師冴は二十歳から数回目の誕生日を迎えた。
今天是 10 月 10 日。糸师冴迎来了二十岁后的第几个生日。

 サッカーのために渡西するまで、誕生日といえば、母がケーキを焼いてくれる特別な1日だったような気がする。当時は素直だった凛が、滅多に食べないケーキに大層喜んでいた姿が思い浮かぶ。しかし、20代も半ばとなれば誕生日はただの日常の一端でしかない。むしろ、プロのサッカー選手としてのタイムリミットが近づいてくることを自覚する日になってきた。そんな日を少しでも遅くするために、淡々と日々のタスクをこなし、トレーニングをする。
在为了足球远赴西班牙之前,生日似乎是母亲会烤蛋糕的特别日子。记忆中那时还天真的凛,总为难得一尝的蛋糕欢喜不已。但到了二十五岁上下,生日不过是寻常生活的一角。不如说,这日子更让人意识到职业足球运动员的时限正在逼近。为了尽可能延缓那一刻,他只是平淡地完成每日训练任务。

 トレーニングも終わり、好物の塩昆布茶を味わいながら休憩をと考えていた午後3時。ティロン♪と軽快な音が部屋に響いた。着信音だろう、と辺りを見回しトレーニングの前に充電器につないで放置されていたスマートフォンを手に取る。時差を考えれば両親がメッセージを送ってくるにしては少し遅い時間。マネージャーは基本的に電話で連絡を寄こすためメッセージ機能は使わない。果て、誰かと送り主を見れば"潔"と表示されている。冴は思わず眉根をよせた。
训练结束后,下午三点正想泡杯最爱的盐昆布茶休息时——叮铃♪轻快的提示音在房间响起。大概是消息吧,环顾四周后拿起训练前插在充电器上搁置的手机。算上时差,父母发祝福未免太晚;经纪人向来只用电话联络。瞥见发件人显示"洁"时,冴不自觉地皱起眉头。

 ……潔?  ……洁?
 潔というと、”あの”潔世一だろうか?確かに何かのきっかけで去年のこの頃、連絡先を交換したような気がする。文面は「誕生日おめでとうございます」から始まっていて、冴の誕生日だと気づいたことでメッセージをくれたことを思わせた。なるほど、テレビでの好青年っぷりは本質か。試合での様子からは想像できない温厚さにテレビでの姿は演技だろうかと思っていた冴は、一人納得した。顔を合わせたことが数回しかない同業の男にメッセージを送るとは面白いやつだな、と文面に目を走らせる。祝いの言葉の後には、名前や来歴など潔自身の自己紹介。その後に弟である凛との関係について書かれている。
说到"洁",是指那个洁世一吧?确实记得去年差不多这个时候,因为某个契机交换了联系方式。消息以"生日快乐"开头,让人意识到他是注意到冴的生日才发来的。原来如此,电视上那个好青年形象是他的本质啊。冴曾以为比赛中展现的温厚性格与电视形象不符,怀疑是演技,此刻却独自了然于心。给仅见过几次面的同行男性发消息,真是个有趣的家伙,冴浏览着消息内容。祝福语之后是洁本人的自我介绍,包括姓名和经历,接着写到了与弟弟凛的关系。

『冴さん、お誕生日おめでとうございます!  『冴先生,生日快乐!
 突然の連絡、失礼します。バスタード・ミュンヘン所属の潔世一です。ブルーロック時代に何度かお会いしたことがあると思います。冴さんは、糸師凛のお兄さんですよね?弟の凛とはブルーロックに居た頃の知り合いで、凛のことでお聞きしたいことがありまして…。』
突然联系您实在冒昧。我是巴斯塔德·慕尼黑的洁世一。蓝色监狱时期应该与您见过几次。冴先生是糸师凛的哥哥对吧?我和令弟凛是在蓝色监狱相识的,有些关于凛的事情想请教您...』

 そこで、文章はいったん区切られている。すぐに既読を付けたため、返信を待っているのだろうか。そう思い、冴もメッセージを送り返す。
消息在此处暂时中断。由于已显示已读,对方应该是在等待回复吧。这样想着,冴也回复了消息。

『プロジェクトの頃は弟が世話になったな。あと、敬語は要らない。冴で良い。で、聞きたいことってなんだ。』
项目期间承蒙令弟关照了。另外,不必用敬语。叫我冴就好。所以,你想问什么?

 あまり、メッセージのやり取りが得意でない……否、対人コミュニケーションが苦手な冴は最低限の語数で送信ボタンを押す。すぐに既読マークが付き、ポンとスタンプが送られてくる。可愛らしく装飾された『ありがとう』の文字と……海老だろうか?のイラストが添えられている。メッセージを打ち込んでいるであろう間隔が空き、何となく塩昆布茶を啜る。
实在不擅长消息往来……不,应该说是不善人际交往的冴,用最简短的语句按下发送键。消息瞬间显示已读,对方立刻回了个表情包。装饰得花里胡哨的"谢谢"字样旁……还画着只虾?冴啜着昆布茶,等待对方输入下一条消息的间隙里,茶杯边缘泛起细微的涟漪。

『この間、凛が俺に花束をくれたんだけど、糸師家には花を贈る習慣とかある?聞いても、あいつ答えてくれなかったんだけど』
前几天凛送了我一束花,糸师家有什么赠花的习俗吗?问那家伙也不肯回答

……………………花?
 たっぷり30秒ほど、冴は硬直していたと思う。幼い頃ならともかく、高校に入った辺りからのアイツが花?自分で言うのもおかしな話だが、兄である冴とサッカー以外に執着のない弟が花束を手に持つ姿はまるで想像ができない。あまりにも、あの無愛想な弟と花束が不似合いな気が……まだナイフとか、刀とか物騒なもののほうが似合うだろ、そこまで考えて思い至った。
我觉得冴足足僵住了三十秒。小时候倒也罢了——高中开始那家伙居然会送花?虽然自己说这话有点奇怪,但作为哥哥的冴实在无法想象除了足球外对什么都不执着的弟弟手捧花束的模样。总觉得那个冷面弟弟和鲜花实在太不搭调……换成匕首或武士刀之类的危险品还差不多,想到这里他突然意识到什么。

 うちの両親には結婚記念日や互いの誕生日に花束を贈り合う習慣があった。父親はロマンチストで、母にも薔薇の花束なんて持ってプロポーズしたと聞いたことがある。母も、嬉しかったらしく結婚してからも花束を贈り合うことを楽しんでいた。そんな仲睦まじいやり取りをする両親の息子とは思えないほど兄弟揃って冷めていると冴自身は思い込んでいたのだが、どうやら弟にはロマンチストの気があったらしい。考えてみれば、冴は親元を中学生になった頃には離れているので忘れていただけで、凛の中には定着していても不思議なことはない。幼少の凛が母の日や何かに道端の花を摘み取っていたことがあったような気もする。……何だ、アイツ今でも可愛いとこあるじゃねぇか。冴は、口端を持ち上げて笑う。そうしていると潔から写真も添付されてきた。『この花なんだけど。』という文字の上に添付された写真は、淡いピンクの花がまとめられたものだった。
我们家父母有在结婚纪念日和彼此生日互赠花束的习惯。父亲是个浪漫主义者,听说当年还捧着玫瑰向母亲求婚。母亲似乎也很受用,婚后依然乐此不疲地互赠花束。冴原本坚信兄弟俩完全不像这般恩爱的父母,现在看来弟弟倒是继承了浪漫基因。仔细想想,冴初中就离开父母身边所以忘了这事,但凛会保留这个习惯也不奇怪。隐约记得幼年的凛曾在母亲节之类日子采摘过路边的野花。……什么嘛,那家伙现在居然还有可爱的一面。冴嘴角扬起笑意。这时洁又发来照片附言『就是这种花』,淡粉色花束在屏幕上绽放。

 あぁ、決まりだな。  啊,果然。
 凛が贈った花は、父親が母に贈っているのを見たことがあるものだ。どこまでもロマンチストな父親は花言葉にも拘って花を贈っていたので、この花も愛とか、恋とかって言葉だろうな。あの弟に、ここまでの熱烈なアプローチをさせる存在か。数回しか会ったことのない潔世一という人間を脳裏に浮かべてみる。直接対面したことは少なくとも、ニュースで話題に上ることは多い人間なので顔を覚えるのが苦手な冴にも簡単に思い浮かべられる。まんまるで藍色の瞳がピッチの上でギラギラと燃えているのが印象的だった。凛のヤツ、なかなか良い趣味してるな。
凛送的花,正是父亲当年送给母亲的那种。那个彻头彻尾的浪漫主义者父亲连花语都要讲究,这束花想必也承载着爱恋之类的含义吧。能让那个弟弟如此热烈追求的对象吗?冴脑海中浮现只见过寥寥数次的洁世一。虽然直接接触不多,但作为经常登上体育新闻的人物,连不擅长记脸的冴都能轻易想起他圆脸上那双在绿茵场上熠熠生辉的蓝眼睛。凛这小子,眼光倒是不赖。

 さて、どうやって返事をしてやろうか。しばし考えたのちに、指を動かして文字を入力する。
那么,该怎么回复他呢。稍作思考后,我动了动手指开始打字。

 
『悪いが、俺には分からん。』  『抱歉,我不懂。』

 敢えて、答えはくれてやらないことにする。そのやり取りは、二人だけのものだと思ったからだ。直接伝えたいと、弟が思う日が来ればその時は行動に移すだろう。第一、わざわざフランスからドイツまで会いに行っている時点で特別視しているのは明々白々だしな。
我决定故意不告诉他答案。因为我觉得这段对话应该只属于他们两个人。等到弟弟想亲口传达的那天到来时,他自然会采取行动吧。再说了,特意从法国跑到德国去见面的举动,本身就说明了一切。

 入力したメッセージを見直して、冴は少し付け加える。
重新看了一遍输入的信息,冴又稍微补充了几句。

 
『ほとんど話したことのない相手に誕生日を祝う言葉をくれるお前には分からんかもしれんが、アイツは嫌いな奴に国境を越えてまで会いに行くほどお人好しではないぞ。まあ、仲良くしてやってくれ』
对于一个几乎没说过话的人都会送上生日祝福的你来说,可能很难理解吧——那家伙可没好心到会专程跨国去见自己讨厌的人。嘛,你就好好跟他相处吧

 
 少しくらいのお節介は許されるだろう。なにせ、俺はあいつの兄貴なので。――あとで弟にも連絡してみるか。残り少なった塩昆布茶を飲み干して湯呑をテーブルに置いた。
稍微多管闲事一下也无妨吧。毕竟,我可是那家伙的哥哥。——要不待会儿也联系下弟弟好了。我把所剩无几的海带茶一饮而尽,将茶杯放回桌上。

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