最良で最悪な宿敵 最佳也最糟的宿敌
副題、愉快で楽しいフランス棟(の中心でキレる凛)
副标题:欢乐愉快的法国楼栋(在中心暴怒的凛)
潔本人は出てきません。 洁本人不会登场。
が、不在なのにずっとその影が付き纏ってる凛とそれに気づいてるフランス勢の話。
这是关于凛即便不在场,其阴影也始终萦绕不散,而法国势力对此心知肚明的故事。
〜一方その頃ドイツ棟〜 〜与此同时 德国楼栋〜
「潔潔、大変だ。凛が潔を呪うために藁人形に写真を貼り付けてたって噂が! しかもフランス棟のみんなで協力して写真集めてるらしいぞ!」
「洁洁,大事不好!听说凛为了诅咒你,把照片贴在稻草人上了!而且法国楼的人好像都在帮忙收集照片呢!」
「ええ? それほんま? あかん、『フランス棟の未来のために潔さんの写真がほしいっす!』って七星くんから頼まれて写真送ってもうたわ」
“诶?真的假的?糟了,我刚刚被七星君拜托说‘为了法国楼的未来需要洁同学的照片!’就把照片发过去了”
「俺は、潔くんへの殺害予告が放送コードに引っかりまくるからフランス棟のマスターに電気ショックのリモコンが譲渡されたって聞いたよ?」
"我听说因为对洁的死亡威胁会频繁触犯放送条例,所以电击遥控器被移交给了法国楼的管理员?"
「えっ。ウソッ。なにそれコワっ! 俺そんなにフランスの奴らに嫌われるようなことしたっけな……?」
“诶?骗人的吧。什么啊好可怕!我难道做了什么让法国人这么讨厌我的事吗……?”
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部屋割り 房间分配
ブルーロックでは度々、部屋割りが変更される。 在蓝色监狱里,房间分配经常会发生变动。
新英雄大戦にてチーム分けを終えたあとも当然、各自部屋が割り振られたのだが……。
新英雄大战结束后的队伍分组自然也不例外,每个人都分配到了各自的房间……
「部屋割りかー。どうすっぺ」 "房间分配啊...该怎么办呢"
「せやなぁ。九人で二部屋やから、四人部屋と五人部屋ってのが妥当やろ」
"是啊。九个人分两个房间,四人房和五人房应该比较合理吧"
烏旅人は部屋割りの話題が出た瞬間から、どうすれば己が平穏に過ごせるか猛スピードで計算していた。
乌旅人从房间分配话题被提起的瞬间起,就开始飞速盘算如何才能让自己安稳度日。
まず前提として、このチームの二大問題児である糸師凛と士道龍聖は引き離さねばならない。
首先作为前提条件,必须把队伍里的两大问题儿童——糸师凛和士道龙圣分开安置。
士道とはU20日本代表戦の前に、短期間ではあるが同室になった経験がある。
他与士道曾在 U20 日本代表队赛前短暂同住过一段时间。
ルームメイトとしては大きな問題もなく、至って普通に過ごせたため「人は見かけによらんなぁ」と意外に思ったのはまだ記憶に新しい。
作为室友而言士道没闹出什么大问题,相处起来相当普通,因此"人不可貌相啊"这份意外感至今记忆犹新。
どうせ凜も士道も互いに「こいつ以外なら誰でもいい」と言うに違いない。
反正凛和士道肯定都会说"除了这家伙谁都行"。
そこだけが被らないように気をつけながら適当に無難そうな人間で固め、そこにちゃっかり自分も入れよう。
只要注意别让那两人分到同屋,随便找些靠谱的人凑数,再趁机把自己塞进去就行。
烏がものの数秒で立てた計画を実行に移そうと考えた瞬間、思ってもいなかった人物が声をあげた。
就在乌准备执行这个数秒内制定的计划时,一个意想不到的人物突然开口了。
「こいつとそいつ。それからそこのメガネと俺で一部屋にしろ」
"让这家伙和那家伙,再加上那边的眼镜仔跟我住一间。"
「んんん!?? どういう基準や!?」 "嗯嗯嗯!??这是什么标准啊!?"
なんとあの糸師凛が名指しでルームメイトを選んだのである。
那个糸师凛居然指名道姓地选择了室友。
栄えある同室に選ばれたのは、時光青志、七星虹郎、剣城斬鉄 の三名だ。
获此殊荣同住一室的,是时光青志、七星虹郎、剑城斩铁三人。
正直、烏も自分と同室にさせようと真っ先に考えたメンバーでもあったので一瞬言葉に詰まる。
说实话,乌鸦原本最先考虑让这几个人和自己同住,此刻也不禁一时语塞。
「……珍しいやん。非凡、いっつも『誰でもいい、誰でも一緒だろ』って言うのに。どういう風の吹き回しなん?」
"……真稀奇啊。非凡,你平时总说'谁都行,反正都一样'吧。今天这是吹的什么风?"
「時光とは前に同じ部屋になったことがある。斬鉄はなんか無害そうだから」
"时光之前和我同过班。斩铁看起来没什么威胁性"
「えっ、じゃあ俺は? なんで俺のこと選んでくれたんだべ!?」
"诶?那我呢?为什么选我啊!?"
「七星は…………なにか潔のアホと同じ空気を感じる」
"七星……总觉得和洁那个笨蛋有相似的气场"
うっわ、出たで。潔世一! 哇靠,出现了!洁世一!
烏は凜の口からその名を聞いた瞬間、思わずそう言ってしまいそうになったがぐっと堪えた。
乌鸦在听到凛口中说出这个名字的瞬间,差点脱口而出这句话,但硬生生忍住了。
潔世一。はじめて試合をした時は大したことないと侮っていたが、ブルーロックにおいてその存在感は日に日に増す一方だ。
洁世一。初次比赛时还觉得不过如此而轻视他,但在蓝色监狱里,这家伙的存在感与日俱增。
烏は頭脳派なので、潔のゲームメイクの見事さには一目を置いている。
身为智囊派的乌鸦,对洁精妙的战术布局也不得不另眼相看。
しかしそれ以上に感嘆してしまうのは、癖の強い天才たちを丸め込む人柄である。
但更令人惊叹的是他那种能驯服个性强烈的天才们的人格魅力。
丸め込むというか、喰い漁るというか、互いに激しくぶつかり合いすぎたが故に角が取れるというか。
说是驯服或许不太准确,更像是互相掠夺,又或者因为彼此碰撞得太激烈反而磨平了棱角。
とにかく、彼はなぜだか試合中にエゴ剥き出しになって殺意を飛ばし合うほどに相手からの好感度(と呼んでいいのかは甚だ疑問だ。なにせ好意にしては殺伐としている)が跳ね上がるようなのだ。
总之不知为何,比赛中当双方赤裸裸地展露自我、甚至互相释放杀意时(这种状态能否称为好感度实在存疑。毕竟说是好意却充满肃杀之气),对方对他的好感度反而会飙升。
凜なんてその最たる例である。 凛就是最典型的例子。
サッカー選手としてはピカイチ。しかし人間としてはとっつきにくい彼に億せず付き纏う潔の姿を見て、烏は「おお、こいつさてはクラスに一人はいる、マジで誰とでも話せるしグループ組めるお人好しなコミュ強やな!?」と感心したものだ。
作为足球选手堪称一流。但作为人类却难以接近的他,面对毫不介意地纠缠不休的洁的身影,乌不禁感叹:"哇,这家伙莫非就是班里总会有的那种、真的能和任何人搭话组队的滥好人社交达人!?"
まさかチームが別れたあともこのような形で彼のコミュニケーション能力を実感する羽目になろうとは。
万万没想到在分队之后,竟会以这种形式切身感受到他的沟通能力。
烏はやれやれと肩を竦めると、「なら俺もそっち混ぜてや」と愛想よく告げる。
乌无奈地耸了耸肩,和颜悦色地说道:"那我也加入你们那边好了。"
なにせあの糸師凛セレクトのメンバーなのだ。 毕竟这可是被糸师凛选中的成员啊。
「面倒事は嫌だ。自分に都合がいいメンバーで固めたい」という願望を、隠しも悪びれもせずに堂々と実行できる男が選んだメンツ。
「讨厌麻烦事。只想和合得来的成员组队」——能毫不掩饰、堂而皇之践行这种想法的男人所挑选的阵容。
つまり、平穏が約束されたも同然。 换言之,几乎等同于太平无事的保证。
そう思って口にした言葉だったが、なぜか烏は凜から鋭い視線を返された。
虽然只是随口说出的想法,但不知为何乌鸦却收到了凛锐利的目光。
「ダメだ。お前は別の部屋だ」 「不行。你得去别的房间」
「えっ、なんで??」 "诶,为什么啊??"
まさかの拒否。これは想定外である。 这意料之外的拒绝完全超出了预料。
思わず聞き返した烏だったが、凜の返答を聞くと静かに肩を落とした。
乌鸦下意识反问,听完凛的回答后却默默垂下了肩膀。
「だってお前、俺と同室は嫌なんだろ」 "你不是说过讨厌和我同住吗"
「非凡、結構根に持つタイプやったんやな……」 "原来是个相当记仇的类型啊……"
思い出されるのはトライアウト時のTOP6による部屋割り会議。
回想起选拔赛时 TOP6 分配房间的会议。
どうやらあの時の恨みを凛は執念深く覚えていたらしい。
看来凛对当时的事一直耿耿于怀。
フンッと鼻を鳴らして己の指名したメンバーと空き部屋へ入っていった凜の背を見送りながら、烏は「人に軽々しく、お前は嫌だなんて言うもんやないな」と密かに反省したのであった。
目送着哼了一声、带着自己挑选的成员走进空房间的凛的背影,乌暗自反省道:"果然不能轻易对人说出'我讨厌你'这种话啊。"
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